五日目
学校説明会で私が興味を惹かれるところはあったが、現状では難しいという。
『遅刻せず』『一人での』登校ができ、少しは遠くに一人で行けるようになること。
お母さんはいつまでも元気ではない。
何度聞いた言葉だろう・・。
わかっていても、まだ出られていない自分自身にも腹が立つ。
外で気分が悪くなったこと。
それが引き金となり私に牙をむく。
私の将来までも、前に進めぬよう引き留めてくる。
そろそろ私だって遠い場所に出かけてみたいというのに・・。
結局。二日前に行った学校説明会で気になる学校はあったが、通うには距離があると判断をし、候補から外すことにした。
かなりいいと思ったんだけどな・・・。
学校説明会を受けた日の次の日。先生に、「私、この〇✕専門学校が気になる。」と伝えた。
伝えたが、「○○ちゃんの現状を考えると、今この学校を選ぶことは難しいと思うな。」
と、言われた。
「やっぱりまだ難しいですかね?」
「うん。遅刻せずに一人で毎日通えるようにならないと、ちょっと難しいかな。」
『一人で』『遅刻せずに』通えないと難しい。今のままでもし仮に専門学校に通ったり、就職をすることは難しいのだと、伝えられた。
そっか・・。確かに自分でも心配は抱えていた。
距離のある所に通うには、今の自分ではあまりにも弱すぎることはわかっていたから。
前に何度か電車に乗り、少し遠くへと出かけた際。『人の多さに気分が悪くなること』『謎の緊張感による吐き気』『見られていないのに起きる動悸』『周りを見ることで頭の中と目が回り始める』など、数えればキリがないほどの様々なことが起き、長い時間出かけることが不可能に近くなったことがある。
現在では、その時期よりも大分落ち着いてきているが、
その時期のことを、母親も学校の先生も知っている。
事情を知っているから、先生は私にはまだ早いと言葉にした。
そして先生は、一つの案を私に提示してくれた。
新たな選択肢を。
それは、『自立訓練所』と『就労移行支援事業所』
働くための準備が必要な人に、働くため、生活をするために必要なことを教えてくれる訓練所だという。
「自立訓練と就労移行支援のことも視野に入れて、○○ちゃんに合う所を一緒に探していきましょう。」
新しい選択肢。二年生の時点で何度か聞いてはいたけれど、その時は一ミリも視野には入れていなかった。
自宅で出てくることがなかった言葉だった。
先生から聞いたとき。私は、新しい選択肢が増えたことにより、この先どうなるのだろうと思いつつも、今はまだどこに通いたいかなどがハッキリと明確にあるわけでもなかったから、まぁ・・先生が勧めてくれたし、このまま何も決まらないよりはいいのか。と思った。
このことについて先ほど、学校から帰宅した直後にリビングで父と母に話した。
母は、「たしかに。その方法もあったね。」となったが、
父は、「へぇー。そうなのか。でも、それはお父さんに関係があるのか?そういうことはお父さんじゃなくてお母さんに言いなさい。」と、返された。
・・・・・・・こういう道もあると報告し、お父さんにも知っていてほしかった。
それだけ・・。
『お父さんに関係があるのか?』・・って、どういうことだろう・・。
お父さんは私の将来に興味はないということ・・・で、合っているの・・?
主人公は電車に乗って出かけることが苦手なようです。
お父さんからの言葉の返しにも少し疑問を抱いているよう・・。
誰もが一度は経験をしたことが、あるのではないだろうか・・?




