表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

四日目

学校では、一年生から三年生の前半頃までは、進路活動の一つ。

『学校説明会』のようなものがある。他校のことを何も知らない私からすれば、この体制は物珍しくあり、同時に、一度に様々な学校のことが知れる、いい機会でもあった。


今回の説明会で自分の中で何かが変わるとは思わない。思わないと同時に、何か変化がほしいと思う自分もいる。

広い部屋で迷うことは、まだ誰かとのいい笑い話になる。

 「○○ちゃんは今日の学校説明会どこの話聞くのー?」


「あー・・少し気になってた心理学の学べそうな所がいくつかあったから、その学校の話を聞く感じかな。」


「え。○○ちゃん心理学に興味あるの?すごいね!私は動物関係の所が気になってるからそっちの方の話を聞く予定~。あ~・・・同じ所の話聞くんだったら一緒に動けたのになー・・・。」


「そうだね。私も一緒に動けなくて残念だよ。」


私達は先生から地図代わりの用紙を受け取りながら会話をしている。

この用紙を見ながら広い部屋の中を移動する。

その場にいる全員がスムーズに、すぐに自分の聞く学校の説明の場に行けるように。

先生達も生徒達に聞かれた際にすぐに答えられるようにバインダーに挟み、手に持っている。


「はーい。皆、時間なったので中に入りますよー。」


今日。私達は進路活動の一環として様々な学校が集まり、それぞれが個々に気になる学校の説明を、説明に来た人の前で椅子に座って聞く。珍しい体制だが、一年生から三年生の全員が一度に様々な学校のことを知ることができるいい体制だと思う。


                  ・・・・・・・・・・


カバンを横に置き、筆記用具とメモ用紙、バインダーを膝の上に置く。時間が来るまで静かに待っていた。


                  ・・・・・・・・・・


「はい。では、よろしくお願いします。私達の学校は・・・・。」


学校の説明がいたる所で一斉に始まった。

周りの声とこの場の声が混ざり合い、反響し、互いの会話をかき消している。

・・・聞こえにくい・・。

質問を投げかけられたとしても・・・わかりにくい・・。たまに聞こえない・・。

ちゃんと聞いていないと、後でパンフレットを受け取ったとしても理解が追いつかなくなってしまう・・。



しっかりと説明に耳を傾ける。



・・・・・・・こんな学校もあるのか・・。

楽しそう・・。通ったらもっと楽しいなんてことがある・・。期待はできないけど、学びたいことを学べるならいいかも・・。


今日。説明を受ける学校は、この説明を含むと後二つ。

三年生になりたてとはいえ、一年生や二年生の頃にも選択肢を見る時間はいくらでもあった。


「・・・・やっちゃった。」


三年生となり改めて感じる。

先生は私に、色んな可能性があると言ってくれる。

その期待にこたえたい・・。


自分自身の期待にもこたえてあげたい。


次はの学校の場所は・・・どこだ・・。

・・・・・いくら広い一室だとはいえ・・・ここで迷うことはしたくない。


「あ。ねぇ、この学校は、どこかわかる?」


「・・紙を見なさいよ。紙を・・。」


ちょうど隣を通りがかった隣の席の子に問いを投げる。隣の席の子はわかりやすく呆れてる。

時折迷惑をかけるから、日頃の行いを見続けての呆れもあるのだろうな・・。うん。


「えーと、ここは・・あそこだよ。」

隣の席の子の指した指の先を確認する。


「あそこだったのか。ありがとう。」


「いやいいよ。いつものことだし。またわかんなかったら聞いて。じゃ。」


「うん。わかった。」


さっき確認をした方向に歩く。

部屋は、広いが広すぎるというわけでもないので、すぐに見つかった。

椅子に座り、さっきと同じように説明が始まるのを静かに待った。

主人公はどうやらうまく何かを見つけられない視点の持ち主のようですね。

地図代わりの用紙があっても、周りがうまく見えていないと、正しい方向へと進みにくいそうです。

部屋で迷子になるのなら、外ではもっと大変なことになりそうですね。

『進路』というものもまた、迷子になる存在。

出られる日は人それぞれというもの。

どうなるかは誰にもわからない。勿論。この物語の主人公も同じです。

いつ迷い込み、いつになれば出られるのかわからない。

私は進路というものは、一つの迷いの森のようなものだと思っています。

勿論この物語に登場する進路も・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ