第0059撃「メタ氏、多坂と決闘させられる!!」の巻
平成3年1991年、9月、中学3年の2学期。
その頃、甲村(仮名)の仲介もあって、
小生は甲村と、絶縁状態にあった多坂(仮名)と、三人で下校することがありました。
ある日のこと、
マンション『フォーエバー』三号館――多坂の住む三階のエレベーター前で、
「ここでええやろ」
と多坂がニヤリと、悪い顔をしたのであります。
「決闘や」甲村までもが、そう言い放ちました。
「おい、河童!」
と、彼らは小生の頭のてっぺんの抜毛症による丸ハゲを嘲りました。
多坂は緑のナップサックを床に置き、殴る構えを取ります。
小生は、日武会の通販カタログにほんの少し載っていた八卦掌の型を、
つましい真似事程度に取り繕いながら、
ただ多坂の気配を避けておりました。
「コイツ、くるくる回ってるばかりやな、アホちゃうか」
と、多坂が一気に近寄って小生の胸や顔を殴り始めたのであります。
ちょうどその時、そばの住戸の玄関が開き、住人たちの往来がありました。
「ここはまずいな、グラウンド行こ。甲村、こいつしっかり捕まえとけや」
と多坂は言い、三人はマンションの隣にある広いグラウンドへ向かいました。
グラウンドに着くや否や、多坂は小生の胸ぐらを掴み、地面に押し倒しました。
ぶわっと砂埃が立ち上り、殴打と蹴りが容赦なく降り注ぎます。
その激しさは、彼がエホバの証人とは思えないほどのものでした。
小生は抵抗することも叶わず、倒れこんでおりました。
思い返せば、多坂と出会った当初のこと。
あの夜は、マンションの地下にある文化センターの空手道場の帰りで、
小生は白い胴着のまま自分の棟へと歩いていたのです。
当時は彼に一目置かれていたのかもしれません。
ところが、中学に入り、二、三年一緒につるむうちに、
小生の綻びが露呈し、実は力のない只のヘタレであることが知られてしまったのでしょう。
やがて彼らが去り、ようやく立ち上がってみると、
小生の黒い詰め襟の学ランは、いつの間にか薄茶色に汚れており、
手ではたいたところで、あまりきれいにはなりませんでした。
米米CLUB「ひとすじになれない」(1991年)
YouTubeで視聴する https://youtu.be/q4Yial-kE94?si=CUkoG6BbEHK-fzhT
続く。果てしなく続く……。
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