第0017撃「中学教師がしゃもじで女生徒のお尻をひっぱたく!!」の巻
1989年の9月、芝嶋中学の1年生。
2学期が始まりました。
「毎日弁当作るの、しんどいわ」
ある朝、母がそう言い出しまして、
テーブルの上にぽつんと500円玉が置かれておりました。
「これで学校でパン買いなさい」とのこと。
これが、毎日ひとつの決まりごとになりました。
母の弁当が食べられなくなるのは、もちろん寂しい。
……はずなのですが、
小生、正直に申しまして、好きなパンを選んで買える喜びに
うっかり心を奪われておりました。
登校するとすぐ、
その日の「パンメニュー一覧」に丸をつけます。
お昼前になると、教室に神戸屋のケースが運ばれてきます。
パンや紙パック飲料が、ぎゅうぎゅうに詰め込まれています。
小生がよく頼んでいたのは、
コロッケを半分に切って、細長いコッペパンに縦にふたつ挟んだやつ。
サンミーも定番でした。
飲みものは、牛乳とコーヒー牛乳から迷わずコーヒー牛乳一択!
購買部にも、時おり足を運びました。
場所は校舎の北西、写真部の部室のある棟の1階、ちょうど真ん中。
文房具のついでに、パンの売れ残りが並んでいるのです。
そこで、クラスの違う甲村(仮名)や多坂(仮名)と合流し、
もう一個パンを買って、モグモグと頬張るわけです。
500円のうち、だいたい200円弱が残ります。
そのおつりはといえば……
帰り道に駄菓子屋か、チェリオの100円・500mL缶に消える運命でした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
英語の授業に、新しい風が吹き込まれました。
赴任してきたのは、福見先生(仮名)という方。
ある日、小生は聞きました。
「ゾーマという人のスペルを教えてもらえますか?」
その瞬間、そばにいた八口(仮名)が即ツッコミ。
「それ、ドラクエの魔王やろ」と。
小生はむきになりまして、
「いるとしたらや」と返しました。
しかし福見先生は、さすが大人。
「もしかしたらフランス人とかなら、いるかもね」
と、丁寧に受け流してくれました。
さて、中学校には「技術」という、小生にとって鬼門の科目がありました。
授業は、敷地のいちばん北側にあるプレハブ小屋で行われます。
その先生というのが、実に恐れられておりまして。
巨大なしゃもじのような何かで、
いたずらした生徒の尻を、男だろうと女だろうと、
バッコンバッコン叩きまくるのでした。
その準備室には、なぜかベンチプレスが鎮座しており、
「これは相当鍛えてるな」と、誰もが思わされたものです。
その鉄の塊を見るたびに、生徒たちはピリッと引き締まった顔になるのでした。
幸い、小生は当時、トゥレット症候群で心身が弱く、
先生もそれを知ってか、ついぞ叩かれたことはありませんでした。
が、油断は禁物。
「処刑台」と呼ばれた黒板前の指名席に呼ばれぬよう、
息を潜め、ただただ気配を消して耐えるのみ。
無の境地、極めました。
そんな中、小生の心をとらえて離さなかったのが、
歌番組で流れた工藤静香の「黄砂に吹かれて」。
すぐさま、シングルのカセットテープを買いました。
秋風と静香の声が混じる夕暮れ時でした。
工藤静香「黄砂に吹かれて」
Spotifyで聴く https://open.spotify.com/track/3YLWCbv2vHQTx3xwurjTzK?si=N8o-xOZKRSizIyVPHwl9lA
YouTubeで観る https://youtu.be/989-mhKVu9Y?si=n5T5flY3FrcwZI6w
続く。果てしなく続く……。
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