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紅炎戦記  作者: えみり
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王、降臨

歓声が上がる。


兵士たちが叫ぶ。


「勝ったぞ!!」


ゼノは倒れた。


西の主力は潰えた。


王都は守られた。


だが――


グレイスは顔を上げた。


「……いる」


セラフィナも気づく。


空気が重い。


風が止まる。


雲が割れる。


城壁最上部。


石塔の影から、


ゆっくりと一つの影が歩み出る。


紫雷が奔る。


植物が石壁を侵食する。


圧が落ちる。


膝をつく兵士が続出する。


「な……んだ……この、重さ……」


セラフィナの瞳が見開く。


「あれは……」


王。


西の自然王国の頂点。


世界最強の一人。


テンペスト・グラード


テンペスト・グラード。


190を超える巨躯。


紫雷の鎧。


王は静かに城壁から降りる。


跳躍。


地面が陥没する。


王都中央広場。


三人の前に着地。


誰も動けない。


王は二人を見る。


蒼と紅。


「……なるほど」


ゼノの亡骸へ視線を落とす。


「よくやった」


そして、二人へ。


「だが――」


雷が走る。


植物が地を裂く。


「貴様らはここで終わる」


圧が爆発する。


グレイスが歯を食いしばる。


(これが……王)


セラフィナの炎が揺れる。


(格が違う……)


リシェルが震える。


「これ、ゼノと比べものにならない……」


王は構えない。


ただ立っているだけ。


それだけで世界が歪む。


「来い」


挑発でも命令でもない。


事実。


グレイスが一歩踏み出す。


「俺がやる」


セラフィナが並ぶ。


「違うわ。二人でやるの」


王が、わずかに笑う。


「そうだ。それでいい」


雷が空を裂く。


地面から巨大な樹槍が噴き出す。


氷が凍らせる。


炎が焼き払う。


だが、規模が違う。


一撃一撃が災害。


王はまだ“本気”ではない。


ただの前振り。


「第三覚醒、見せてみろ」


雷が落ちる。


氷と炎が同時に迎撃。


衝突。


王都が揺れる。


戦争ではない。


これは――


王と、次代の対決。


グレイスの氷輪が再び回転する。


セラフィナの炎が赤く染まる。


「行くぞ」


「ええ」


王は腕を広げる。


「来い」


嵐が生まれる。


雷鳴が轟く。


王との戦い、開幕。

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