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【神世界転生譚】ユウナと不思議な世界  作者: Resetter
五章 : スヴァルト暮らし
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ファンタジックミラクル建築!

前回のお話 : 我が家へようこそ!


――コォン! コォン!


「よいしょっ……よいしょっ……」


――ギィコ……ギィコ……


「あ、これに……」


「……これですか。わかりました。……んっ!」


――コォン! コォン!


ふう。ただいま絶賛みんなで工事中なのです!


そう、工事です! 建築? かもですね。


で、工事だとか工作だとかは、図面とか作るイメージがあったんですけど……


「ああ、図面か……。いや、なんで嬢ちゃんは()()を知っている? そういった書き物はアルヴヘイムでは禁止だと……」


ついブロックルさんに聞いたら、あきれられながら怒られてしまいました。失敗。


なんでも、書き物をしてることが最高神にバレちゃうと、今度こそこの星は無くなってしまうかも!


ということらしいのです。ものすごくひどい話ですよね!


でも……


「最高神はな……同じ創世十二神である我らの生みの親、火神様の力すら、封印してしまう程だ。それ程強大であり、容赦も無い。用心に越した事は無いんだ。」


と、ブロックルさんは苦々しい顔で教えてくれました。


星ごと消す……だなんて、どんなに鍛えても、多分私じゃどうしようもないんだろうな。


そんなわけで! 今私は、リトが象言法(インセイズ)で掘った四角い穴の隅に、杭を一生懸命打ち込んでいるのです。


ブロックルさんは、木を切ってて、ナッビさんとリトで何やら異能を使っているようです。


みんなでやるこういう作業って、生涯通じて初めてです!


とでも楽しいですね!


「おし、嬢ちゃん。ちぃと退きな。杭はそんなもんでいい。」


「はーい。」


ブロックルさんはそう言うと、私がどいたあと、穴の中に入りました。


手に何か持っているようですね? なんだろ。


何するのかなぁと思って見ていると、手に持っていたものを穴にまき始めました。


「うっし。」


ブロックルさんは、また手をドゥン! ドゥン! と叩きながら、穴から上がりました。


「おい、ナッビ。」


「はい。」


「石、運ぶぞ。」


「あ、は、はい……!」


あ、積み込みの時に苦労してたやつだ……。


さすがに私には重くて、それはお手伝い出来なかったんですよね。


ナッビさんは、ひぃひぃ言いながら運んでいました。


きっとまた、ひぃひぃ言うんだろうな……。頑張ってね!


「あ、わたし……よかったらそれ、手伝います……!」


と、思っていたらなんと。リトが!


「あぁん? お前さん、こんなモン持てるのか? とてもそうは見えんが……。」


ブロックルさんは、大きな石を両肩にひとつずつ乗せながら、リトをじろっと見ました。


「あ、は、はい。い……異能で……! こうすれば……!」


リトがそう言った時、荷台にあった石たちが、全部ふわふわと宙に浮きました。すごい!


「えー!? リト! すごいね!?」


「あ……ユ……ユウナ……ごめん、今……むり……」


リトはすごく真剣な顔で、そんな風に言っていました。


そして、ふわふわと宙を浮きながら移動していく石たちの後について、ふらふらと歩きながら……


「ああ……もうダメ……」


――ドッ ドドドドッ ドズゥン!


穴の近くに石たちは勢いよく着地しました。


「くっ……ははは! やるじゃねぇか! 大したもんだ!くかか……。後は儂がやろう。そっちでナッビと続きしてろい。」


「……はぁ……はぁ、はい!」


リトは、よろよろとナッビさんの方に歩いて行きました。


「リトぉー! すごいねー!」


私は走り寄って、飛びついて、ギュッとしました。


「あ……ユウナ。さっきはゴメンね。ちょっと……余裕なくって……。」


「ううん。大丈夫! やっぱり大変だった?」


「……うん。出来るかなって思ったんだけど……精力の消費がすごくて……。」


「そうなんだ……?」


「うん……。ちゃんと()()()()()()()()()()()()けど……実現するには、力は使うから……。重い物を動かすのは、大変みたい……。」


「はぇー。そうなんだぁ……。」


異能も言法(セイズ)も使えない私には、いまいちわからない感覚ですけど……


多分、普通に重たいものを運んだら疲れるってことですよね!


「リト、すごいね! 頑張ったね!」


「うん。わたしだって……がんばらないと……ね。」


リトはそう言って少し微笑みました。


少し疲れた感じの笑顔で……ちょっと気になります。


むぅ……。

これ……また、変なこと考えてるなぁ~? 後でお風呂で聞かなきゃですね!


――ゴッ! カッ! ゴトン……


ブロックルさんが石を組み始めたようですね。


「じゃ、リトちゃん、疲れてるところ申し訳ないんだが……」


「あ、はい。大丈夫です。やります。」


ナッビさんとリトも作業を再開したようです。


さぁ、私も! と言いたいところですが……


次は何をすればいいんだろ?


「ブロックルさん、私もそれ手伝います?」


「あぁん? 運べん(モン)に手伝えるかぃ。……あっちにある、茶色の袋を持ってきてくれ。」


「はーい!」


ブロックルさんに言われて、荷台を探します。


んー……茶色、茶色……


あ! これだ!


持ってみると、そんなに重くはありませんでした。



「はい! 持ってきました!」


「おう。」


ブロックルさんに、茶色の袋を渡しました。




すると……


「おおお……!? こんなふうになるんだぁ~!! すごい!!」


ブロックルさんは、私の運んだ袋の中身を組んだ石にかけたんです!


そうしたら、組んだ石がカチーンとして、きらきらと、ところどころ光るのです! おしゃれです!


「うっし。柱立てるぞ。ナッビ! 出来たか?」


「はい! 柱、準備出来てます!」


「おぅし。持ってこい!」


「は、はい! ……よっ……しょ!」


「あ! 私も手伝います!」


ナッビさんがよたよた運んでいた柱の後ろ側を持って、一緒に運びました。


それを、8回繰り返して……




「おし、そのまま支えてろ。」


ブロックルさんが立てた柱を、ナッビさんが支えています。


その間に、ブロックルさんは、柱の下の部分に何かを塗っていました。


その作業を8回繰り返すと……


「おおっし!」


「わぁー!!」


石組みの上に、ばっちりカッコよく柱が空に向かって立ったのです!


ついに柱が立って、建物感が出てきましたね!


完成が楽しみです!

がんばるぞー!

お読みいただけまして、ありがとうございました!

今回のお話はいかがでしたか?


並行連載作品がある都合上、不定期連載となっている現状です。ぜひページ左上にございますブックマーク機能をご活用ください!


また、連載のモチベーション維持向上に直結いたしますので、すぐ下にあります☆☆☆☆☆や、リアクションもお願いいたします!


ご意見ご要望もお待ちしておりますので、お気軽にご感想コメントをいただけますと幸いです!

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