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残念エルフ姫ってなんですか?! そんなの聞いてませんけど…… 【神世界転生譚】ユウナと不思議な世界  作者: Resetter
五章 : スヴァルト暮らし

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68. スヴァルトの王子様はもうひとりいたみたいです。

前回のお話:怒ってる〜

 

 戦勝パーティー開始から、私はなんだか部隊長さんたちに段々と囲まれてしまい……


 スレイフ部隊、カーラさん


 楯部隊、ヴィスナさん


 ゲイル部隊、ヒルドルさんとロタさん


 アクス部隊、バーヴォルさん


 ハンマ部隊、ベーリングさん


 と、そうそうたるメンバーに取り囲まれて、小さくなっていました。


 そこに更に乱入してきたのが……


「ふははは! 我がユウナが困っておるではないか! さぁ、道を開けよ!」


 あぁぁ……?!


 リーグ王子きちゃったぁあぁ〜〜……。


 やだぁ〜〜……。もう帰りた……


 ……あれ?


 さっき舞台奥に王子の横に座ってた人だ……。誰だろ?


「ちっ……王子か……。まぁ挨拶は済んだ。ユウナ姫! 楯術の件、考えといてよな! 」


「あ、は……はい!」


 ヴィスナさんは、王子と入れ違いにこの場から離れていきました。


 ヴィスナさんは、はっきりしてる感じで気持ちいい感じだなぁ。


「リーグ王子。王子はユウナ殿との決闘に負けたはずでは? それを我がものと仰せでは道理も通らぬかと存ずるが?」


 あぁっ……! ヒルドルさぁ〜ん! もっと言ってもっと言ってー!


「そうっすよ。決闘は、絶対。これスヴァルトの法。それを王子が破るとは、良くないんじゃないっすかねぇ?」


 ロタさぁん! かぁっこいぃー!


「ほぉう。そのような事が……。ふぅむ。やはりユウナ姫は逸材のようだ。是非スレイフ部隊にも顔を出してくれたまえ! なに、固定でなくともいいんだ。それでもお互いに利があるはずさ。ヒルドル。そういう事で、私も退散させてもらうよ。」


「あ、はい。ありがとうございました!」


 カーラさんは、熱いけどクールな感じもあって、ちょっとヒルドルさんに似てるなぁ。


「あぁ。ユウナ殿たちのことは一考しておこう。」


 そしてカーラさんもいなくなり……


「がははは! リーグ王子、負けたとはな? 真面目に訓練をしないからだ! アクス部隊にもちっとも顔を出されぬではないか。 お、そうだ。ユウナ姫よ。姫に斧が扱えるとも思えぬが、我が隊にもどうだ? 王子とご一緒にな! がははは!」


「あ……いえ。斧、持てないと思うので。遠慮します。」


 というか、王子と一緒にだなんて冗談じゃないです。


  絶 対 に 嫌!!


「がははは! ずいぶんと冷たいではないか! ん? 王子、さては嫌われておるな?」


「な、な、な、何を言うかバーヴォル! き、き、き、貴様! 隊長とはいえ許されぬぞ!」


「がははは! 王子ぃ、そういうことは俺に勝ってから言ってくださいや!」


「くっ……!」


 おぉ……?


 なんですかこれは? スヴァルトは実力主義って聞いてますけど、王族でも同じなんですかね?


 なんだかあのリーグ王子が言い返せなくなってる……! あのリーグ王子が!


「ふむ。一旦ご挨拶も済みましたのでな、これにて失礼させてもらおう。ユウナ姫様。ハンマ部隊の見学ならは、いつでもお受けしましょう。そこらの女どもとは違うということがよく分かるでしょうからな。ははは。」


「は……はぁ。」


 ベーリングさんは乾いた笑いを残して去っていきました。


 なんというか……すごく自信に溢れた感じですね。


 そこらの女って、私も一応女なんですけど……


 そりゃ実年齢2歳ですけど! ほんとなら幼児ですけど!


「あ、あのぅ……。」


 そんなタイミングで、おずおずとした感じに謎の人物が話しかけてきました。


「はい?」


 何かご用なんですかね?


「ぼ……僕は、ノーリ……ノーリ・スヴァルト・アウルヴァングです。お……お初にお目にかかります。」


「あ、はい。ユウナです。初めまして。」


 どうやら普通にご挨拶にきてくれたみたいでした。


 それなりに小綺麗な感じの和風の装いで、スヴァルト族には珍しく、痩せ型という感じです。


 長い銀髪に、切なげな銀の瞳で、なんというか、中性的……? あ、病み系というやつだ!


 んん……? ノーリ……スヴァルト・アウルヴァング?! って言った?!


 あれ?! それって王族ってこと……?


「おい、愚弟! 我がユウナに勝手に話しかけるんじゃない!」


 ――ガッ! 「いっ……?!」


「退いておれ!」


「え……なにするんですか?!」


 リーグ王子は、ノーリ王子? を押し飛ばしてしまいました。


 普通にご挨拶してただけなのに!


「リーグ王子! なんでそんないつもいつもひどいことばっかりするんですか!」


「お、おい、ユウナ、何をそんなに怒っておる? あのような貧弱者などが王族などと恥でしかないだろう?」


「な……なんてこと言うんですか! 弱いとかそんなことでひどいことしていいわけない!」


 そうだよ……。


 私だって、そうやって国を追い出されたんだし。


 だから頑張ってるのに!


「ううぅーー……!」


 私は腹が立っているのか、悔しいのか、悲しいのか、なんだかぐちゃぐちゃでよくわからなくなってしまいました。


「ま、待て待て、ユウナ殿! この場ではそれ以上は不味い。さ、我らとともに、食事でも取りにいこうではないか。」


「そ、そうそう! ユウナちゃん! 今日はスヴァルトの王宮料理のビュッフェなんだぞ〜? 滅多に食べれないからなぁ〜! たーのしみだなぁー! さぁさぁ、行こう行こう!」


「お、おい貴様ら、ユウナをどこへ……」


「リーグ王子。その場で眠りにつきたくなければ、ご遠慮いただこうか。これ以上は我々では庇いきれぬ。」


「うぐ……っ」


 そうして私は、ヒルドルさんとロタさんに連れられて、ビュッフェテーブルへと行きました。

お読みいただけまして、ありがとうございました!

今回のお話はいかがでしたか?


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また、連載のモチベーション維持向上に直結いたしますので、すぐ下にあります☆☆☆☆☆や、リアクションもお願いいたします!


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