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67. 部隊長戦線?!

前回のお話:緊張したー

 

 戦勝パーティーの開会挨拶をなんとか頑張って終えて……


 リトが待っててくれて……


 ロタさんが褒めて? くれたんですけど、スレイフ部隊隊長のカーラさんが挨拶をしに来てくれたんですけど……?


 なんだかまた1人謎の人物が現れて……?


「カーラよぅ、抜け駆けはひどいんじゃないかぁ?」


 その人は、がっしりした感じの綺麗な女性でした。


「む、ヴィスナか。楯隊がどうした。」


「え、ちょっ……ヴィスナ隊長まで?」


「そりゃもちろんご挨拶さ! ほら、さっさと退きなよ!」


 ムスッとした感じのカーラさんと、あわあわしてるロタさん、そしてデンっとしてるヴィスナさん。


「ね、ユウナ……。な、なんだかいっぱい人くるね。わ、わたしエメ連れてご飯あげてこようかな。」


 とかリトが言い出しちゃってるし。


 限界なんだよね、そうだよね。今日は人たくさんだもんね。


 村人の私たち、ましてやリトは人見知りだし……仕方ないよね。


「う、うん。私も抜け出せたら後でいくから、あんまり無理しないでね? はい、エメ。」


 リトとコソコソ話してる間も、3人はワーワーしてました。


「キュイッ?」


 エメは行ったり来たりだからか、不思議そうに首を傾げてました。ごめんね?


「だからぁ、楯部隊だって女しかいないだろ! なぁーにがゲイル部隊とスレイフ部隊だけが全員女性ーだっての!」


「ふん。楯なぞ。そんなもの使わずとも敵を討ち果たしてこそだろう! それがスヴァルトというものだ。そうだろう、ロタ。」


「いや、そもそもウチは槍なんでね? 楯もなにも……」


「ふっ……。ロタもこう言っているぞ、ヴィスナよ。さ、引き下がるがいい。」


「なぁーに言ってやがる! そんなんだから怪我人ばっかになんだろーよ。ウチはしっかり護りを固めつつ攻めるんだ! 生存率が違うってもんよ! そこに音に聞こえしリト殿の術があればだな……ん? リト殿……? あれ、ユウナ姫。リト殿がいませんな?」


「あ……あはは……。」


 ヴィスナさんは勢いがすごい人のようですね。


 というか、スヴァルト族ってあんまり大人しい感じの人、見たことないんだよね。


「ふむ。まぁいないものは仕方がない。ユウナ姫。アタシはヴィスナ。楯部隊の部隊長だ! よろしく頼むよ! ウチも女だけだからさ、姫にはちょうどいいだろう? 楯隊って言っても、楯だけ構えてるわけじゃない。楯と武器術の融合なのさ。そのカーラなんかの剣だけの技術なんかよりよっぽど進歩してんだからな! いつでも来てくれな!」


「あ、は……はい。ありがとうございます。」


 楯術かぁ……。


 覚えたら安全になるのかなぁ? 今は受けるより避けるって感じだけど……

 楯なんて、ダーインスレイヴ拡げるくらいしかしたことないや。

 避けきれない時とかに、確かに役に立ちそうだなぁ。

 でもやるとしたら、ダーインスレイヴを楯にして違う武器を持つか、違う楯を持つか……だよねぇ。

 うーん……。

 ブロックルさんに頼んでみる……?


「ほう……。それは聞き捨てならんなぁ? ヴィスナよ。今日こそ決着を付けたいらしいな? 貴様の楯なぞ、我が剣で真っ二つに……」


 カーラさんは、ヴィスナさんの言葉にピクピク顔をひきつらせて、肩をプルプルさせていました。

 でも、カーラさんがそこまで言いかけたところに、ついに救世主が!?


「おい、貴様ら。いい加減にしないか。手合わせならば構わぬがな、こんな場所で揉めるとは何事だ。」


「あ、ヒルドルさん。」


「ちっ……また煩いのがきたよ。」


 ヒルドルさんの登場に、ヴィスナさんは舌打ちをしていました。


「……ほう? 貴様の楯……我が槍に余程貫かれたいと見える……。」


「いやいやいや、ヒルドル隊長! 止めに来て参戦は無しでしょ!」


 ロタさんはあわあわしながらヒルドルさんの両肩をガシッとしました。


「ヒルドルよ。まだ私が話していただろう!」


 そしてカーラさんも不満そうでした。


 えぇー……?


 な、なんだか……大変なことになってませんか?


 一体なぜ……?


 やっぱり隊長同士とか、ライバル的な感じなのかなぁ?


 と、そこに更に……


「おらおら、女ども。喧しいわ。退け!」


「全くだ。女って奴はこれだからよ。」


 ものすごくムキムキの2人が現れました。威圧感がすごいです。


「ちっ……野郎どもめ。偉そうに……」


 またしてもヴィスナさんは舌打ちを……


「なんだ貴様ら。何用か? ここには貴様らが馬鹿にする女どもしかいないが?」


 とても鋭い目をするカーラさん……


「ふう……。おい、ロタ。我が槍を持て。」


 冗談に聞こえないヒルドルさん……


「ちょ……隊長?!」


 固まるロタさん……


「俺ァアクス部隊隊長! バーヴォルってんだ! 姫様よ、ひとつよろしくな! がははは!」


 豪快……という感じのバーヴォルさん……


「ハンマ部隊隊長ベーリングだ。ユウナ姫様、お見知りおきを。」


 ムキムキなわりに、礼儀正しいベーリングさん……


「おぉい? 野郎ども? 聞こえなかったかぁ? たまにはカーラがいいこと言ってたろォ? ここには女しかいねぇってよ! お呼びじゃねぇんだ! 消えなっ!」


 そしてヴィスナさんがものすごくヒートアップしました!


 これは……


 一触即発というものでは……?!


「がははは! まぁた楯持ちが威勢だけはいい事言ってやがるぜ! てめぇは本当に威勢だけだなァ? 斧を持って勇ましくとまでは言わねぇよ、せめて楯だなんて保身は止めてから偉そうにしてくれや、"お嬢ちゃん"。がははは!」


 ひぃ〜〜……


 バーヴォルさん、すごいこと言ってるぅ〜!?


 あぁ〜〜?! ヴィスナさんプルプルプルプルしてるよぉ〜!


 ら、乱闘とか決闘とか、ならないよね?!


「ふむ。かのヒルドルに勝ったというわりに、ユウナ姫様はずいぶんと小柄でいらっしゃるな。」


 ベーリングさんも、ものすごくマイペースだぁ?!


「いやあの……わ、私は勝ったというか……その……ヒルドルさんは、あの時私の戦術に慣れてなかったというか……ね? ね? ヒルドルさん?」


 パチパチとヒルドルさんにウインクで合図!


 なんとかしてぇ〜!


「ん? ユウナ殿。謙遜はよくないぞ。戦場の邂逅に慣れなどはありはしない。私はあの時負けた。それが事実であり全てだ。」


 あぁ〜?! ダメだったぁ?!


 そうだ、ヒルドルさんってすごく潔いんだったぁ〜……。


「おお、あのヒルドルにここまで言わせるとは……!」


 ああ……なんか……注目されてる……されちゃってるよ……!


 わ、私だってそんなにたくさんの人に囲まれるだなんて慣れてないのにぃ……!


 お母さ〜ん……!


 どうしたらいいの、これ〜〜?!


 全然わかんないよ〜〜……!!


「ふはははは! 皆の者! そこまでにしてもらおうか!」


 私が困り果てていたら、まさかの救世主が……?!


 と……思ったんですけど……ね……

お読みいただけまして、ありがとうございました!

今回のお話はいかがでしたか?


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また、連載のモチベーション維持向上に直結いたしますので、すぐ下にあります☆☆☆☆☆や、リアクションもお願いいたします!


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