自分で幸せを掴める人に育ってる
ミコナは、基本的に他人を貶しません。他人が自分と違うことをしていても馬鹿にもしません。他人の好きなものが自分の好みに合わなくたって『そんなの好きとかおかしい!』みたいなことも言いません。
ルイネもエンファも、ミコナのそういうところが好きなんですね。
三人で一緒にゲームをしていても、ルイネやエンファが上手くできなくても不機嫌になったりせず、
「なんじゃそりゃ~♡」
と楽しんでしまう。
ウル達は、三人のゲームのプレイを見ていて、ミコナが二人を馬鹿にしたりしないのが確認できて、
『よかった……ミコナがミコナのままで育ってくれてる……』
とホッとしていました。
オウでさえ、
「うむ、高潔である!」
と満足そうに何度も頷いていたり。自分はガーが上手くできないのに苛々して割り込んだりしたのに。
何度も言うように、ママとして一つの人格だった時には抑えられていた部分が、五つに分かれてしまったことで表に出てしまっているんですね。
だって、ママも、<聖人>なんかじゃありませんでしたから。つい他人を傷付けたくなってしまってもそれを抑えられるだけで。
人間だからそういう時もある。大事なのは、そんな自分を上手くコントロールできるかどうか。それをコントロールせずに他人を傷付けてて、どうして他人が同じことをしてて咎められるんですか。
子供が他の子に意地悪をしてて、諌められるんですか。自分が同じことをしてるのに。
ママはそれが分かっているから、実践してきた。その結果が、ちゃんとこうして出てる。ウル達はそれが確認できて嬉しいんです。
『ミコナも、自分で幸せを掴める人に育ってる』
って実感できて。
「それでは、失礼します」
夕食の用意を済ませて今日の仕事を終えたカリナを、ミコナは、
「お疲れ様でした♡」
笑顔で労います。決して、<雇ってる側>だからと横柄な態度は取らない。
だからカリナも、そんな彼女の力になりたいと頑張れるんです。




