遠慮なく相談してくださいね
放課後。いつもは少し学校で遊んでから帰ることの多いミコナでしたが、さすがに今日はいろいろ騒がしいのもあって、すぐに帰ることにしました。
でも、ちょっとだけ。
実はエティトとルプスが女子サッカー部に所属していて今から練習なのです。なので二人が着替えてグラウンドに出るまで付き合います。
いつもはその流れでミコナ達もグラウンドの隅でバドミントンをしたりドッジボールをしたりする感じですね。
するとそこに先生が通りがかって、
「ミコナさん。しばらくはこの感じで落ち着かない状態が続くかもしれません。学校としても出来る限りの対応はさせていただきますが、それでも何か気になることがあれば遠慮なく相談してくださいね」
と声を掛けてくれました。
でも、実は、そうやって何気ない感じにしたのは、改まって生徒指導室などへ呼び出すとそれがまた話題になることがあるからです。つまり、たまたま通りがかったのではなく、自然な感じになるようにタイミングを見計らっていたわけです。
「はい、ありがとうございます」
ミコナも丁寧に頭を下げて応じました。
そんな彼女を先生は、やっぱり少し悲しそうに見送ります。彼女がいい子過ぎるから。
けれどミコナ自身は、無理をしてるつもりはありません。自然とそうできてしまうだけで。
むしろ、エティトの方が、
「ごめんな。私が話ふったから、なんか騒ぎになっちゃって」
自分が考えなしに話題に出したことで騒ぎになってしまったことを気にしていたんです。エティトと同じくルプスも。
「ごめんね」
と。けれどミコナは、
「いいっていいって」
笑顔で手を振ったのでした。




