不可侵領域
そんなこんなで、カリナも家族同然に迎えることになって、ミコナの家では新しい生活を始めることになりました。
でも、<かぷせるあにまる>達が加わった以外は、それまでと大きくは変わらないですけど。
お昼が終わると、ハカセは研究室に戻り、カリナはウル達と一緒に片付けをして、掃除の続きを始めます。ウル達はリビングの残りを。カリナはミコナの部屋と寝室を。
と言っても、ミコナは家にいる間はほとんどずっとハカセの姿が見えるリビングにいるし、寝る時はハカセと同じ寝室でなので、部屋の方はほとんどただの<私物置き場>でしかありません。
散らかることもないから、埃が溜まらないように簡単に掃除をするだけです。
ちなみに、ハカセの私室は研究室と一体で、下手に触られると発明に影響が出てしまうものも多く、ハカセ以外は異本的に誰も入りません。
そのせいでしっかりと掃除はできていないものの、ママも敢えて手は出しませんでした。
「掃除はちゃんとした方がいいよ」
とは言いますけど、それもしつこくはしません。ハカセがそういう人だと分かっていて結婚したのですから、文句を言うのは違うと思っていたのです。
そのおかげで、ハカセは発明以外のことに煩わされずに来られました。ハカセ自身、
『自分の研究室以外についてはなるべく散らかさない』
『勝手に触られて困るものは研究室から持ち出さない』
というのを守るようにはしていました。もし持ち出して誰かに触られても文句も言わないようにしていました。持ち出した自分の所為なのですから。
だからこそ、ママも研究室の中だけは手を出さないようにしてくれていたわけで。
家族だけど、それぞれの<不可侵領域>については尊重するというのがこの家の<決まり>でもあったのでした。




