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違いがあればこそ

そうしてオウとガーがリビングの掃除をしている間、ティーさんはお風呂場で、


「さすがにお手伝いさんが毎日掃除してくれてるだけはありまんな」


洗面所も浴室も綺麗なのを見て感心していましたが、


「せやけど、毎日やってこそこの綺麗さは保てるさけな」


ママがいた頃のままの場所に置かれた掃除道具を出してきて、まずは洗面所の天井から拭き始めます。


リビングに比べればずっと小さな天井はあっという間に拭き終わり、次に壁を。


と、ママだった頃には近くで見られなかった天井近くの壁に、うっすらと汚れが残っていることに気付いて、


「あ~、やっぱりこうして近くで見ると結構汚れが残ってるもんでんな」


ウェットシートでごしごしと汚れを拭きとりつつ、口にしました。


こればっかりは自分が<かぷせるあにまる>になったからこそ気付けたものなので、お手伝いさんを責めるつもりはありません。自分がママだった頃も同じように見落としていたはずですから。


そうして丁寧に拭きあげて、少し離れて、人間の頭の位置くらいから改めて見上げると、


「お~! やっぱし違うもんでんな!」


それまでも十分に綺麗になっていたように見えていたものが、さすがにより綺麗になっていて、ティーさんは満足そうに声を上げました。


これは、トイレ掃除をしていたウルも同じでした。


人間ではどうしても目が届かないところには汚れが残っていたりして、


「ふふ、まさに<かぷせるあにまる>になったおかげだな」


などとニヤリと笑みを浮かべながらトイレ用お掃除シートでしっかりと磨きあげました。


ウルも、お手伝いさんが手抜きをしていたとは思いません。人間と<かぷせるあにまる>の違いがあればこそのものなのですから。


なので、思っていたよりは時間がかかってしまったものの、ティーさんもウルも、逆に楽しそうだったのでした。



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