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その辺でええんちゃうかな
犬としてはあくまでボールで遊んでるつもりだったのでしょう。本当は散歩中にそんな風に遊ぼうとしないようにするための躾が必要だったんでしょうね。
けれど、その辺りは、専門的な知識がないとなかなか上手く躾けられないのかもしれません。
そもそも、この大型犬を散歩させるには、男の子は幼過ぎました。しかも、犬を叱るばかりでまったくミコナやティーさんの方を見ようともしないんですから。
仕方ないので、
「まあまあ、遊んでほしかっただけみたいやし、その辺でええんちゃうかな」
ティーさんの方から話し掛けます。そこでようやく男の子はハッとなって、
「ごめんなさい!」
と謝ってくれました。だから男の子も悪い子じゃないんでしょう。結局、幼い男の子にこんな大きな犬の散歩を任せた大人に落ち度があったということですね。
なんども頭を下げる男の子に手を振りながら、ティーさんとミコナはそのまま家に向かったのでした。




