いいところでんな
ミコナを学校まで送り届けたフカは、空中高く飛び上がって、下には目もくれずにすごい勢いで家に戻りました。
人の中を通ると、ちょっとしたことでカッとなってしまいそうだったからです。
いろいろと思うところはあっても、ミコナに迷惑を掛けたいわけじゃないからでしょう。
そして家に戻ると、やっぱり屋根の上に陣取って、周囲を警戒します。
完全にこの家のセキュリティを担うつもりのようですね。
それもあって急いで家に戻ったというのもあるのかもしれません。
「……」
フカがミコナについていって戻ってくる様子を、ガーが窓から見ていました。
ガーは、本当はミコナと一緒に学校に行きたかったけれど、自分は学校へは行けなことは分かってて、我慢したのです。なのにフカがミコナについていったのを見て心配してたら戻ってきたので、ホッとしていました。
フカが学校で騒動を起こさないかというのも心配していたのでしょう。
一方、ウルとティーさんは、ハカセと一緒に朝食の後片付けを。
ガーが窓からミコナの姿を見送っていたことについてはそっとしておいてくれました。
ミコナについていきたい気持ちは自分達も同じだったからです。
オウは、高いところに鎮座したまま動こうともしませんでしたけど。
そうやって高いところからみんなを見守るのが自分の役目だと思っているようです。
これについてもあれこれ言っても聞かないのは分かっているので、スルー。
「ありがとう」
片付けが終わると、ハカセがウルとティーさんにお礼を。
「いいんだ。気にしないで」
「そうでっせ、ハカセはん。ワイらはやりたくてやってるんや。でも、そうやって気遣ってくれるのがハカセはんのいいところでんな。ミコナはんはハカセはんのそういうところを見てくれたんやなって分かりますわ」
そんなウルとティーさんに、ハカセも嬉しそうに微笑んでいたのでした。




