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僕は僕のやり方で

「どう? 落ち着いた?」


リビングに戻ったミコナに、ウルが声を掛けます。


「うん、もう大丈夫。ごめんね」


少し目元を赤くしたミコナが微笑みます。泣いてしまったことを謝っているのです。


すると、ティーさんが、


「ミコナはんが謝ることやおまへん。むしろ泣きたい時には泣いてくれたらええんでっせ。そのためにワイらはおるんやから」


やっぱり尻尾を振り振り言いました。


そうです。ママがいなくて甘えられなかった分、ティーさんもウルも、たっぷりとミコナを甘えさせたかったのです。


十歳にしてはしっかりしすぎてるミコナを。


『ママの代わりに自分がしっかりしなきゃって気負ってしまったんだろうな』


『無理に早く大人になる必要はないんでっせ』


そう考えるウルとティーさんの前で、ガーは、さっきの勇ましい姿とは打って変わってミコナに甘えるように寄り添っていました。そんなガーに、ミコナも甘えるように頬を寄せます。


決して意識してるわけじゃないけど、ガーは自然とミコナを甘えさせることができていました。


自分が甘えてみせることで、ミコナにも気兼ねなく甘えてもらうという形で。


『巧いな……』


そんなガーの姿を見て、ウルは感心しました。


でも、


『だからと言って僕に同じことができるかって言われたらちょっと難しいな。だからあのやり方はガーに任せておけばいいか。僕は僕のやり方で』


とも思います。


そしてティーさんも、


『オウも、ミコナはんのママやさかい、基本、頑固者やし、ワイが何言うてもどうせ聞かへんでっしゃろ。だからオウのことは取り敢えず置いといて、とにかくミコナはんでんな』


そんな風に思います。


そう。オウを変えようとしても、向こうもそれなりに信念を持ってるので、こちらの意見を押し付けるだけじゃ、きっと言い合いになるだけで、さっきの繰り返しになるばかりなのが目に見えています。


さすがにそれは不毛というもの。なので、オウに何か言われてもミコナが大丈夫なように寄り添うことにしたのでした。



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