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せっかく家に来てくれたのに……

「ほな、どうぞ」


広がったテントにティーさんがサンギータを招き入れます。


「広さは私のとそんなに変わんないんだな」


呟く彼女に、


「ほな、慣れてまんな。よろしおす」


ティーさんは腰を下ろしながら言いました。


そこに、


「飲み物ぐらいいるだろう?」


「はい、よかったらこれどうぞ」


折り畳みのテーブルを持ったウルと、ジュースとコップを持ったミコナが。


「お、すんまへんな。おおきに」


「ありがとう」


ティーさんとサンギータが揃ってお礼を口にして、テーブルとジュースを受け取ります。


「それじゃ、ごゆっくり♡」


ミコナが笑顔で手を振りながら家に戻っていきました。本当はリビングでいてもらってよかったんですけど、サンギータ自身が遠慮してるので無理に引き留めるのもということになったんです。


実際、ティーさんと二人きりになってからの方が、サンギータもリラックスしていました。リラックスして、普段は口にできないあれこれを正直に言葉にします。ティーさんはそんな彼女に丁寧に向き合ってくれて。


そんな二人の様子を、


「……」


フカが屋根の上から黙って見守っています。フカもタムテルの話を毎日聞いてあげているので、ティーさんがやってることに対して口出しできる立場にありません。


その一方でミコナは、本心ではサンギータにも一緒にリビングで寛いでもらえたらと思っていました。


「せっかく家に来てくれたのに……」


と。それに対してウルは、


「あの子自身が遠慮してしまうなら、これでいいと僕は思う。あの子はあくまでティーさんと話がしたいんだからね。ガーのことが気になって素直になれないなら、意味がないと思うんだ」


そう諭した結果でした。



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