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いつの間にか平気に

「ありがとう、ウル、ティーさん」


自分のために熱心に考えてくれるウルとティーさんに、ミコナは感謝の気持ちを口にしました。素直にそれができるというのは、彼女がそれだけまっすぐに育っているからでしょう。


確かに、ハカセが四角四面に考えて、ママを亡くしたこともあってお風呂に一人で入ることをミコナが怖がってるのに一人で入らせていたのはちょっと失敗だったかもしれません。でも、人のすることに常に完璧はないのも確かでしょう。


そういう細かい失敗はありつつも、ミコナがまっすぐに育ってくれているということは、ハカセはちゃんとミコナのことを見ていて、彼女にもそれが伝わっているということでしょうね。


ウルとティーさんにもそれが伝わって、二人はホッとしていました。


そしてガーは、そんなミコナとウルとティーさんのやり取りをハラハラしながら見ていたのです。でもそれも大丈夫だったみたいで、ガーもホッとしてるのが分かります。


とにかく、お風呂の件は、これからはウル達が一緒に入るということで問題ない。


ミコナはちゃんと成長しています。今は一人でお風呂に入るのが怖いと思っていても、いつか大丈夫になるというのもウル達は感じました。


急いで大人になる必要はないんです。自分のことが自分でできれば、後は少しずつ自信をつけていけばちゃんとできるようになれます。


大丈夫。ハカセだって大人としてやれてるくらいなんですから、大人なんてそんな大したものじゃない。ただ、自分のお仕事を頑張れて自分で自分のことができればもうそれで<大人>なんです。


ミコナは自分で自分のことがかなりできるようになってます。だから、<怖い>とか<不安な気持ち>とかをちょっとずつ克服していけばいいんです。焦らなくていい。


体を洗って、ミコナとウルとティーさんとガーとで、ゆっくりとお風呂につかります。


今日は、全然、怖くありませんでした。


こうやって毎日毎日、


『お風呂なんて怖くない』


と思えてたら、いつの間にか平気になっているでしょう。



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