表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/830

いくら泥棒が相手でも

「ほんとに泥棒だったんだ」


「初めて見た。怖かった」


オウとフカが足止めしている間にハカセが警察に通報したことでパトカーが駆けつけて泥棒があえなく逮捕された様子を見たルイネとエンファが、怖がりながらもどこか興奮した感じで言いました。


二人共、本物の泥棒を見たのも初めてだし、それが捕まるところを見たのも初めてだったからです。


アニマタウンはとても平和な街で悪い人もほとんどいないけど、全然いないというわけでもありません。こうして泥棒が出ることもたまにはあります。


まさにその『たまに』に遭遇してしまったわけです。


「この度はご協力まことに感謝します」


おまわりさんの一人がミコナの家に来て、ハカセにそうお礼を言いました。オウとフカが泥棒の足止めをしていたことに感謝しているのです。


おまわりさんもハカセのことはよく知っているので、オウとフカを見た時にも少し驚いただけで、すぐにハカセの発明品だと気付いて気を取り直すことが出来ました。


一方、泥棒の方は、どこかよそから来たのかもしれません。ハカセのことも知らなかったのでしょう。だからオウとフカに驚いて慌ててしまった。


悪いことをしてるから邪魔をされて焦ってしまったのもあるかもしれません。


「どうしてあんなことするんだろうね……」


ミコナは悲しそうに言います。


「そうだね……」


彼女の肩を抱いたハカセが相槌を打ちました。


ママは亡くなっても、それでもその事実を受け止めて幸せに生きていた二人には泥棒の気持ちなんて分かりません。わざと他人を悲しませようとする人の気持なんて。


だけどその上で、ミコナはフカが泥棒に噛み付こうとしたのを止めました。だって、フカのとても鋭い牙で噛み付かれたら大変な怪我をしてしまうのが分かったから。


いくら泥棒が相手でも自分の発明品が大怪我させたらハカセにも迷惑がかかってしまいます。


ミコナはそれを心配したのでした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ