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ちょっと周りが

『大丈夫です』と応えたのに、マインに『本当ですか?』と食い下がられて、ミコナは困ってしまいました。


すごく優しくて熱心で、間違いなくいい先生なんですけど、一度思い込むと、ちょっと周りが目に入らなくなるという癖があるので、そういう部分では困ってしまうこともあります。


すると、そんなミコナとマインの姿に、視線を向けている生徒の姿が。


しかもその目はどこか睨みつけるような感じで、不穏な空気さえ漂わせています。


ミコナとマインはそのことに気付いてなかったですけど、ルイネが気付いて、


「ミコナちゃん、トイレ行こ!」


ミコナの手を掴んで引っ張り、教室から出て行きました。


「あ、ミコナさん…!」


マインが呼び止めますけど、ルイネは、


「ごめん、先生! 漏れちゃうから!」


と言って、ミコナを連れて行ってしまったのです。


そんなルイネに、


「ちょ……ルイネちゃん…!」


ミコナも戸惑い、声を掛けます。


けれど、ルイネは、


「いいからいいから」


と言いながら、ぐいぐいとミコナを引っ張ります。


それをマインは呆然と見送って、その脇を、エンファがすり抜けて二人を追いかけました。


そうしてトイレに行くと、ルイネは、


「マインちゃん、いい先生だけど、時々、人の話聞かないよね」


困ったように微笑みながら、言ったのです。


それでミコナも察して、


「ありがと。そういうことか」


やっぱりちょっと困ったように笑みを浮かべて応えました。


そこにエンファも合流。


「どうしたの? 急に」


ルイネに問い掛けました。


するとルイネがようやく、


「ソリティがなんかすごい目でミコナちゃんとマインちゃんを睨んでたんだ。それで」


事情を話したのでした。



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