表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/830

生きるってこういうこと

こうしておとなしく家まで戻ったフカですけど、その様子は明らかに不満げでした。


でも、生きるってこういうことですよね。何でもかんでも自分の思い通りにはいかない。何でもかんでも自分の思い通りにいかそうとしてるのが、あの泥棒のような人達ということでしょう。


自分の思い通りにならない部分を、ルールを破ってでも、誰に迷惑を掛けてでも、思い通りにしたい。


そんな風に考えてる。


だけどフカはそうじゃなかった。


『ルールに従ってたら悪人をぶっとばせないのならそれはルールの方が間違ってる』と思いつつ、ハカセやミコナに迷惑を掛けてまで自分の思い通りにしようとはできない。


もっとも、フカ自身はそれを認めたくないみたいですけど。


『ハカセやミコナのためじゃねえ……ちょっと気乗りしなかっただけだ……』


とか考えて、不機嫌そうにまた屋根に陣取っていました。


そこに、


「おはようございます」


カリナの姿。


「……おう……」


不機嫌そうながらフカが応えます。


そんなフカの様子は気になりながらも、それがフカだというのはもうカリナにも分かっているので、そのまま家に入り、


「おはようございます」


すでに掃除を始めていたウル、ティーさん、ガーに改めて挨拶します。


「おはよう」


「おはようさん」


「おはよう……」


カリナのための待機部屋としてあてがわれた小部屋に入って着替えた彼女は、


「おはようございます」


研究室のハカセにも挨拶し、早速、掃除を始めました。


今日は、昨日だけではやりきれなかった部分を重点的にです。キッチンや廊下や玄関の、人間の目が届かない隅とか。


「カリナには、今日はリビングとお風呂、それと外をお願いするよ」


「分かりました」


ウルの指示を受けて、カリナは早速、リビングの掃除を始めたのでした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ