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ストーカー、気づく

 「……ん?」


 また毎日の食い扶持を稼ぎながら《戦乙女ヴァルキュリア》の尾行をしているとおかしな気配に気付いた。何時もパーティーを先行している斥候役の小柄な女ではない。俺と真逆の方でまた彼女達を尾行する奴等がいた。その数、5人。


 「……行くか」


 尾行する奴等にも様々な種類がいるだろう。


 彼女達の技術を盗み見たい者。彼女達の戦力、構成、戦い方を知りたい者。そして、


 彼女達に、害をなそうとするモノ。


 もし、彼女達を――彼女(二夜さん)を傷つけようとするならば――


 「――殺す」


 俺はゆっくりとその集団に向けて歩を進めた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 「へへ……《戦乙女ヴァルキュリア》だかなんだか知らねぇが所詮女の集まりだ。あいつらのうちの回復役を連れてくりゃ良いだけなんてボロい商売だぜ。さっさと終わらせて他の女で『お楽しみ』するとするかぁ……」

 「おいおいリーダー、あの盗賊シーフの奴は俺にくれよ?テメーのその大砲で壊されちゃたまらん」


 一方で裕太が見つけた集団は、大型のモンスターを倒し休息を取っている《戦乙女ヴァルキュリア》に奇襲をかけようとしていた。戦力は五対五。その上こちらは男だ、女だけのパーティーなど簡単に組伏せられるだろう。実際、それができるだけの実力は彼らは持っていた。既に自分達の計画が上手く行った後の事を考えており、このあとに起こることなどなにも考えていない。話を終えてまた《戦乙女ヴァルキュリア》の様子を見る。そして調度見張りの女の一人がこちらから目を放した。


 「さて、お前ら行くぞ。早いもん勝ちだ」

 「――――」


 リーダーはそのまま一気に《戦乙女ヴァルキュリア》の元へ一気に駆け出そうとして、異変に気付いた。


 部下の返事が消えた。つい数秒前まで喋っていた少女趣味の変態野郎からの返事も無い。


 「あ――?」


 振り返ろうとしたその瞬間、意識が泥沼のような空間に飛ばされた。

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