神様の惑星の作り方
さて惑星の作り方は二通り存在するらしい。
ひとつめが、地球のように何億年もの時間をかけて出来上がるもの、そしてもう一つが神様の特権の一つである惑星テラフォーミングだったりする。
先だって創った恒星と同じく大雑把に土台となる惑星を作り、神様の特権である惑星テラフォーミングで生物が生存しやすい環境へとプログラミングしちゃう能力だ。
神様の惑星管理ようの画面を空中展開して、近場の銀河系を探していく。
まぁ、土台は最低限作らないといけないし、重力や磁力地軸の傾き具合など凝ろうと思えばどこまでも作れちゃうようなのだけれど、面倒なので私はパスだ。
なので管理する神様がおらず自然発生したり、廃棄処分された手頃な大きさの惑星を拾って来る事にしたのだ。
既存惑星の再利用だね。
リサイクル大事だよ。
あちらこちらから廃惑星をとりあえず三つほど回収して出来立てほやほやの私の太陽の周りを回るようにプログラミングを施して放置する。
私はまだ神様の中でいえば赤子も同前で、管理できる星の数は恒星と惑星が三つ程だ。
しかも設定が面倒なので作る惑星の基本設定を全て故郷である地球に合わせてみた、意外と楽勝かもしれないね。
動植物は自然発生を待つか、基本となる動植物を集めて来る必要が有るらしく、とりあえず故郷地球へ植物採集に行くため移動していると、上司様で私を何もない空間に放り出した創造神である女神様から連絡が入った。
『あー、新しい惑星の作成は順調かの? 実はお主の故郷の銀河だが、あの銀河系はそろそろ管理をしていたアマテラスちゃんの寿命が尽きるのじゃ。 神が死ねば銀河はしだいに消滅するじゃろう。 惑星を作るのに飽きたアマテラスちゃんが初期から放置して偶然発展した惑星は珍しいのでな、無くすにはあまりに惜しい、そこでじゃ地球生物まるごと引き受けるつもりは有るかの?』
ありがたい申し出では有るけれど無茶ぶりだなおい。 作りかけの惑星を一つ取やめれば済むのでまあいいか。
「……慎んでお受けいたします」
引き受ける旨を伝えれば女神様はコロコロと笑っているようだった。
『そうかそうか、この時分に自然発生したあの星から雛神が初めて産まれた理由がやっとわかったの。 近いうちにそちらへ転送するからの』
天照大御神が太陽系の神様どころか天の川銀河系の神様だってのには驚いたけど、うーん、どうしようかな?
地球が来てから植物採集するか? 神様の惑星管理画面……面倒なので以後神様パットと呼ぶことにします。
神様パットをポチポチと人差し指で弄れば、どうやはあまり遠くない場所にファンタジー要素満点の惑星を有する星が!
とりあえず挨拶と採集の許可をもらいに管理神の元へレッツゴー!