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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

飛び降り自殺しようとしたら顔の濃すぎる外国人が少しずつ近づいて来た

作者: ヒロモト

高さ50メートル。

この高さのビルの屋上から飛び降りたら確実に死ねるだろう。

完璧な人生フィニッシュプランだ。

俺は自殺する事で俺の人生を完成させる。


「完璧な人生とは何でしょう?」


「……あ?」


インド、ブラジル、イタリア。その辺の国の顔の濃い人間を合体させてさらに化粧させたって程に顔の濃いやたら日本語の上手いスーツ姿の外国人……俺を止めようとしているのか?


「産まれるの反対は?死ぬことではありません。殺す事ですよ。そこに自分の意志が介入してはいけません。産まれる事も殺される事もどちらも他人によってもたらされまーす」


「……で?」


「自殺……殺すという言葉がありますね?自殺した場合あなたは「人生」をパーフェクトにする事は出来ません」


俺は俺の人生をパーフェクトに終わらせるために自殺するのだ。

そんな事を言われたら迷いが産まれる。


「俺はどうすればいいのよ?」


「人『生』の反対は?それは人『死』ですね。人死はナパール教の素敵な言葉です。死とは生を全うする事で初めて死になるのです」


ナパール教ぉ?えぇと。生きる為には死ななくてはいけなくて?死ぬためには生き抜けと?それにより『人生は完成する』と?

あー。やっぱりこいつは俺を止めようとしているのかぁ。


「産まれ、殺し、生き、死ぬ。これにより人は初めてツェッパ・ウーリ。日本語で『天国』に行けます」


「うぅ〜ん?」


なんか分からなくなった。

これで死んでいいのか?こいつのせいで今死んだらいけない気がしてきた。

いつの間にか男はキスする寸前みたいな距離まで近づいて来ているし……馬鹿らしい。

分かったよ。今日はお前の顔を立てて死ぬのは辞める。

とりあえずツェッパ・ウーリとやらについて詳しく……


「どぉぉぉん!」


「……はぁっ?」


男は俺を突き落とした。


「産、生、殺、死。一番難易度高いのは殺です。自殺は嫌なのであなたがいて助かりました。私はこれから100歳まで生きて死にます。嗚呼そしてツェッパ・ウーリへ。あなたはラングロー・トラ。地獄を楽しんで……」



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