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第二話 里での生活、なのです!!

「よろしく、お願いします。何日お世話になるかは分かりませんが、なるべく早く、出ていきますね」

「あら、遠慮は要らないと言ったでしょう?いくらでもいると良いわ」

「あ、ありがとう、ございます」

 部屋まで案内してくれた、このお方の名前はクラリスさんというらしいのです。普通はエルフの名前は長いのだけれど、私は短いから覚えやすいでしょう、とクラリスさんが言っていました。



 そういえば、私は何故エルフの里にいたのでしょうか。アニメ好きのオタクの友達に自慢したい今日この頃、なのですけれど、いつ会えるのかすら分かりません。

 先程、夢かと思って耳を引っ張ってみましたが、痛かったので夢ではないと思われます。

 それに、この身体の人物は誰なのでしょう。名前も、種族すら分からないのですが……。耳がこんなに尖っていても、エルフではないらしいですし。

 問題や疑問が山積みですね。いつまでも、余所者である私がここにいるわけにはいかないですし、早く働ける場所を探さなければ。

「クラリスさん、私みたいに何もできなくても、仕事が出来るところはありますか?」

「うーん、そうねぇ。あなたが何もできない、というところに少し引っ掛かりはありますが、あなたは身元が不明だものね」

 そうか、私は名前も、種族すら分からない、身元不明者なんだった。それなら働ける場所はほとんど無いかも。

「私の姪は三日くらい前、冒険者になるって言ってここを出ていったわよ。冒険者ギルドなら、身元が不明でも、自己責任ということで働けるわね」

「ほ、本当ですか!!ありがとうございますっ!」

「いえ、役に立てたなら良かったわ」

 冒険者、ですかぁ。やっぱり良いですね、異世界。身の危険が多いのと生活水準が低いのを我慢すれば、よくある異世界系の話みたいじゃないですか。

 これも、私の友達に自慢できそうですね。

 クラリスさんの姪も冒険者になるそうですし、私もエルフの里で魔法を少し習ったら冒険者になりましょう。その姪さんとも話せたら嬉しいです。

 クラリスさんによると、私はかなり魔力が多いようですし、使い方が分かれば生活は大丈夫でしょう。

 しかし、冒険者では安定した収入が難しいですね。怪我や病気になってしまったときのために、冒険者以外の職も探しておきましょう。



 それから私は三日間、クラリスさんに魔法の特訓に付き合ってもらいました。

 か、な、り、きつかったですが、想像力が豊かなので魔力を使う量が少なくて済むらしく、異常のスピードで上達したようです。…………想像力が豊かなのは、アニメなどのおかげだと思われます。

 三日目の特訓を終えた私は、クラリスさんに合格をもらい、冒険者になることの許可ももらえました。

「冒険者、楽しみです!……勉強よりは断然楽しいでしょう」

「えぇ、それは良かったけど、時々帰って来てくれると嬉しいわ。……あと、私の姪の名前はアイスというの。実名で登録していると思うから、見つけたら声をかけてあげて」

「はい。四日間、ありがとうございました」

「「「「「「いってらっしゃーい!!」」」」」」

 この四日で仲良くなったエルフさんたちも見送りに来てくれました。エルフさんたちとの別れは少しさみしいですが、いつでも帰って来れますからね。

 いざ、空の旅へっ!

お読みいただきありがとうございました。また他の作品も出しますね。

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