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目覚め

すみません。カシエルの年齢を変更させていただきます。


18歳→16歳

高等部卒業→高等部1年終わり


こうなります。お手数おかけしますがよろしくお願いします。


リハビリ中なので短いです。それでも良い寛容なお方はどうぞ!



ある一般夫婦から、一人の男が生まれた

夫婦はその生まれた一人の子供に沢山の愛を与えながら、幸福の日々を過ごした。

そして男が生まれて三年が経ったある日、彼の異常性は現れた。


生後三年で彼は、超級魔術『浮遊』を使えるようになったのだ。


その男は、才能の怪物だった。


その日から、彼の異常な成長が始まった。


齢四歳にして、彼は初級魔術と中級魔術をマスターする。

齢五歳にして、彼は上級魔術で大道芸ができる程にまで魔術を物にした。

齢が七になり、彼は魔術師が一生を掛けても使えるようになる者はひと握りと言われる超級魔術を使えるようになった。


齢が10に達した時、彼は小等部の4年生として魔道学園へ入学し、何度も飛び級を続けて僅か一年で学園を卒業した。


そして齢が12に達した時、彼の伝説の旅路が始まった。


その旅路はとても過酷で、とても苛烈を極めるものだ。

当時の彼を、あらゆる災厄が、あらゆる敵が、あらゆる試練が襲った。


しかし彼はそのどれもを打ち破り、払い除けた。


齢が15歳になって、彼は救世主となった。


世界中で助けを必要とする者たちの前にどこからともなく現れては、災難を打ち破ってどこぞへ消える。


そんな彼を、人々はこう呼んだ。



『魔の賢者』『救世の旅人』『神の遣い』



『伝説の魔術師』と









洞窟の天から自分を差してくる光を、カシエルは特に意味もなく眺めていた。


寝起きの回らない頭は、現と幻の境界を曖昧に認識しながらも、無意味に天から差す光について考えている。


その姿は朧気で、どこか儚い。



(あの光は……神様かな?ここは洞窟だから光が差すわけないし、神様は光ってる気がするもんね。多分神様だ。ここでお願いごとしたら叶うかな?神様、僕を伝説の魔術師みたいにしてください……)


ぼーっとする頭でそんな事を考えるカシエル。現実逃避の面もあるんだろうが、考えている事がなかなかにぶっ飛んでいる。


そうしていると次第に頭が覚醒してくる。

思考にかかっていたモヤは消えていき、現状何が起こっているか把握しようとする。



洞窟の上から差す光はなにか観察すると、どうやら天井の一部分に穴らしき物が空いており、そこから地上の光が漏れていると推測できた。

つまり外は今、日が昇っているようだ。


謎の光の正体は判明したので、次は今一番気になっている事について考える。



カシエルはふらふらとおぼつかない様子で立ち上がり、自分の体を見下ろした。


雪のように白く、赤子のようにスベスベしてるもっちり肌。

旅に出たことによって鍛えられ、逞しく成長したあのガッチリした体は見るかげもなくなった、少女のように華奢な身体。

腰まで伸びている白髪はとてもサラサラしていて、少し体を動かしてみればフワリと浮く。



カシエルは一分ほど自分の体の変化を確認して、一言呟いた。


「どうしてこうなったの……?」


実にカシエルが困惑していることを表している一言だ。


そうして困惑しながら変わった体を見下ろしていると、視界の端にもう一人倒れているのが見えた。


そうしてカシエルは昨日の記憶を思い出す。


そうだ!僕は昨日『アーティファクト?』に襲われて気絶してしまったけど、その時『アーティファクト?』はチャノさんにも襲いかかっていた!と。


視界の端に写った倒れた人はチャノだと思い出し、「急いで安否を確認しないと!」と思って倒れているチャノを視界に写した。


そしてカシエルは驚愕する。


そこにいたのはあの筋肉モリモリで無精髭をはやしたチャノレンジではなく、美少女だった。


髪は艶がある金色に輝いている。

体は今のカシエルのように華奢だが、胸は違ってそれなりに出ていて。

その寝顔はまるで人形のように美しい。


その少女は今もなお静かに眠り続けていて、起きる様子が全く見られない。

まるでキスをしなければ目覚めない眠り姫のようだとカシエルは思った。



カシエルは考える。

自分はなぜ女体化したのか。きっとあの『アーティファクト?』の効果だ。

アレが体に入った後、体が熱くなって気絶。その後起きたらこうなっていたのだからそうとしか考えられない。

そしてアレが体に入ったのは僕だけじゃなくてチャノさんもだ。チャノさんも僕と一緒に悶えていた記憶がある。

気絶から目が覚めたらいつの間にか隣にいた謎の美少女。


そうして導き出された答え。


「この可愛い人……チャノさん?」


大正解である。



一周回って落ち着いたカシエルは、美少女に変身したチャノを起こす事にした。

このままここで寝る必要はないし、何度も言うがこの洞窟は未探索の部分がまだあり危険だ。

本当に何度も言うが、あのチャノを襲った化け物も一匹しか居ないなんて保証はない。

それに……


(前は僕でも倒せたけど……今の体じゃきっと抵抗できない)


つまり、あの化け物に捕まる=死だ。


カシエルがこの洞窟をなるべく早く出た方がいいと感じる理由である。


カシエルはまずチャノ(美少女)を揺さぶってみた。


「チャノさん起きてください!朝か昼ですよー!」


呼びかけてもみたが反応なし。ちなみに自分の声にカシエルはまたもや驚いた。

次は肩を軽く叩きながら呼びかけてみた。


「チャノさんチャノさん!起きてください!!」


「……ンん、誰か知らんが……あと3……いや4……5分寝かせてくれぇ頼むからぁ」


反応はあったがチャノは起きない。気だるげに喋る美少女にどこか色気を感じてカシエルは顔を赤らめる。


そして何かを誤魔化すように首を振り、大声を出しながらチャノを揺らす。


「チャノさーーーん!!!起きて!!!!ください!!!」


「んぐっ……わ、わかったからよ。そんな大声で起こさないくれ。な?頭に響くんだ……あれ?声が……」


そうするとチャノはその整った顔を少し顰め、その美しい声に合わない男勝りな口調で頼みその時に自分の異常に気付く。


そしてその碧眼を開き、カシエルを一目見た。


「……俺ってこんなぺっぴんさんな娘いたのか」



「何言ってるんですかチャノさん……」


「娘じゃなくて嫁か……?」


「何言ってるんですか!?」



チャノはまだ寝ぼけているようだった。



見てくれてありがとうございます!


二日投稿しなかった時にマジで執筆ゼロだった作者です。なのでリハビリ中です。なんか拙くなった?と感じた方、大当たりです。


追記

評価ありがとうございまする

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