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異変

5話の「虫虫虫」で藤森が大剣を振り回す描写がありましたが、正しくは盾でした。彼はガーディアンです。

申し訳ございません

徹1人で何匹のアンガンチュラを仕留めたのだろうか、夥しい数の死体が徹を囲むように転がる。


このボス戦は明らかに異常だ。規格外のアンガンチュラクイーンだけではない、本来アンガンチュラの群れだってこれほどの数は徹でさえ見たことがない。多くてもこの半数ほどだ。


戦闘開始から30分経とうとしているのにまだアンガンチュラの群れは4割ほど残っている。


「やっと半分きったってとこか」


「悪いな徹、さっきの魔操ガンレスガンで魔力すっからかんになっちまった」


「問題ない、このメンツならば削り切れるだろう」




しかし何だあの男は、一番最初に突っ込んでからもう30分経っているんだぞ。見たところ魔力を使っているようにも見えない。素であれなのか?


「藤森、あの双剣の男知っているか?」


「あー、あの人募集かけて来てくれたハンターっすよ」


「てことは………E級?」


「なんかおかしいっすよね」


「お前もそう思うか」


この局面に来てもまだ動きが衰えていないとなると相当な鍛練を積んでいるはずだ。昇級の機会に恵まれなかったのかもしれない


「ここらも片付いてきたから向こうの加勢にいくか」


「おう!」











どうしてだ…………

飢餓状態が進んでいる。それも動けば動くほどに腹の底へ引っ張られるような感覚が増していく。しかもこの空腹感の正体は食べ物の欠如という感じではないのだ。


朝飯に食べてきたパンと味噌汁のような部類ではない。経験したことの無い状態故に表現することが出来ない。


しかもコイツらと戦えば戦うだけ飢餓と共に破壊衝動が増していくのも分かる。頭では逆効果だと分かっていても身体は俺に戦いを命じる。即ち俺はこのループから抜け出すことが出来ないのだ。


右からの糸の射出を前方飛び避け、その体勢のまま上からの重力加速と共に左手の双剣を真下のアンガンチュラの脳天に突き刺す。そのまま振り返り様に右後ろから接近してきた奴の顎の付け根に右手の双剣を差し込む。


アンガンチュラの攻撃は糸の噴射か毒液の噴射かの二択だ。大きさが小さいので物理攻撃は得意でないのだろう。しかしこれだけの数がいれば自然と接近戦に持ち込める。




「君っ!大丈夫か!俺達も加勢する!」


「早いとこ片付けちまおうぜ」


そこに先程まで女の救助をしていた徹と藤森が駆けつけて3人がかりで蜘蛛の駆除を行っていく。


「あんちゃん、まだ若そうだがハンター初めてどれくらいだ?」


「18の時にハンターを始めて今年で3年目になります」


「ほぇー、18でハンターね。Dゲートは今まで何回くらいやったことあんだ?」


「これが初めてです」


「まじか…………」


「2人とも!話は後だ、先ずはコイツらを終わらせるぞ!」


3人で巨大洞窟の約4分の1ほどを制圧し。残りのメンバーも他3人のC級ハンターを中心に制圧し終えてようやく全てのアンガンチュラを駆逐した。


「くぁ~、まじ長かったわぁ~」


「明日香、ハンマーを研ぎ直しておけ。本番はまだ始まってすらいない」


「あの腹部の膨らみ具合を見ると、今の奴らの4倍位いるんじゃないか?」


「あれの………4倍………………」




「うおぉっっとと、おい!大丈夫か、突然どうした!」


クソ、身体を止めたら疲れと飢餓が一気に襲ってきた。戦闘中は破壊衝動がドーピング代わりに俺に戦闘を強制させたようなものだが、いざ終わると増大した飢餓だけが俺を襲い、その場でぶっ倒れた。







ただ視界の端に"それ"を見た






















「ブリュッッブジュジュ」
















「あ?…………………………………………………………」


徹の顔が疑問から驚きへ、さらに恐怖へとグラデーションのように変化していく。


本来の計画では魔法によって腹部の外側から燃やして炙り殺す算段だった。だがしかし"それ"はあろうことか自らその袋を食い破り中から己の力で這い出てきた。

ただ……………………………………


































それは蜘蛛ではなかった

洞窟って個人的に気持ち悪い奴多そうなイメージ有るのでなんか敵が全てキモくなっちゃいました。


あと僕はキモいやつの設定考えてるときが一番楽しいです

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