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カスタディ・シティ  作者: ぎゅーにゅー
8/8

ご指名 ・前編

前回のあらすじを簡単に


幼馴染のタツが休日に遊びに行こうと誘ってきた

だが、それは遊びではなかった

昔からある近くのゲーセンに連れてかれ、やってくれと頼まれゲームを始めた

そのゲームはいわゆる格ゲー、しかも剣などを使って戦う決闘システムだった

戦闘系能力は使えないということだったが、ショウの能力は使えることが判明

その能力を使って前人未到の域まで到達した

が、その先には戦闘ランキング1位が!?勝てる訳ないじゃん!

ショウとランキング1位の戦いの行方は如何に!?


__________________________________




「ん…んん…っ」

朝日が眩しく差し込む窓を見ながら大きく身体を伸ばしたら肩の辺りにピリッと痛みが走った


「タツに頼まれたゲームをやった後遺症なのかな、身体の節々が微妙に痛いや」

でも、VRゲームだから本体には影響がないはずなんだけど…

なんでだろ、と不思議に思いながらも身体をほぐし、日課となっている鍛刀を始めることにした


と、思ってたのに邪魔者が入ってきた

「ショウいるか!?つかいるだろ?」

開けっ放しになっているドアから断りもなく入ってきた

…まぁ、いつものことだけど


「やっぱいるじゃんか!いるなら返事くらいしろや!」

「うるさい!私はこれから工房にいくとこなの、タツなんかに構ってる暇なんてないのよ!」

「なんだよそれ…。でも、んなこと関係ねぇ!」

なんか切羽詰まってるような、そうでもないような…よくわからないけど急いでる気がする

「…なに?」

「ランク一位がショウを探してるんだよ!お前なにやらかしたんだよ!?」


「やらかすって…いや、まぁ色々やってることは認めるけど、今回は知らな――――あっ」

一位ってユルメイさんだよね…やっぱり昨日のことかな


「思い当たる節があるのか!今からでも遅くねぇ、先に謝っとけ」

「そうだね、とりあえず会った方がいいみたいだし…どこにいるのか知ってる?案内して」


私はタツに引き連れられてユルメイさんがいる第四闘技場に赴いた




この街の闘技場は数字が小さくなるほど規模が大きくなっている

街の人間がよく使うのは30程あり、一般的に知られてないのを含めると100程はある

そして、闘技場は規模が大きなところは事前予約が必要になる

いつ誰と誰が戦うとかを申請して予約するのだが、これは周囲にも知られることになる

闘技場の入り口や壁には大きなディスプレイが設置されており、何時から誰と誰が戦うという表示がされており、戦いが始まればその様子が映し出される



そんな4番目に大きな闘技場にショウは呼ばれていた




「お、来たぞ!あいつが今回に挑戦者だ!」

「え!ホント!?どこどこ?」

「ショウー!頑張ってねー!」

私が到着するころには野次馬が殺到していた



「ねぇ、タツ…多すぎない?」

「あたりまえだろ?一位と戦うって話になってるんだ、興味抱かない奴なんてほとんどいないぞ」

「それでも多すぎると思うんだけど…」

ざっと数えただけで1万人くらい居そうなんだけど

「まぁそれだけ注目されてると思えばいいだろ。でも今回は後で罵倒されるだろうけどな」

だよね…



大々的に私がユルメイさんと戦うって話になってるのに話し合いに来ただけだもんね

幸い、闘技場にディスプレイは小さい音を拾えないから話の内容は聞かれないだろうけど

戦うずに終わったら『なんのためにここ使ってんだ!』とか言われそうだ



「ま、あれだ。いざとなったら逃げればいい。もしくは一位に負けたフリをすれば皆納得するだろ?」

「そ、そうだね」

「ここからは俺は入れないからな、後はどうにか頑張れよ」


そういって笑いながら手を振ってくれていた




「ま、どうにかするよ!じゃ、行って来る」








闘技場に入ると少し重たい空気に包まれた

重たい、というのは物理的なものじゃない

空気が淀んでいるとか、重圧感とかそういう感じだ

なんでこんな空気なんだろう…と考えながら歩いていると


「ショウ様ですね?ようこそいらっしゃいました」

「!?」

突如後ろから声を掛けられて思わず飛び退いてしまった

「そう警戒なさらないでください、(わたくし)はユルメィ様の秘書のようなことをしている者でございます。本日はユルメィ様の招待に応じていただき、誠にありがとうございます」

「ユルメィさんの…秘書?がどうして?」

「私は常々こう思っていたのです。ユルメィ様は何かに関心を抱くことはないのではないか、と。ですが本日ショウ様に会いたいというご意志を初めて主張なされたのです、これほどまでに嬉しく思ったことは今まで一度もありません」

「は、はぁ…それで私になんの用ですか?」


なんかいきなり語りだしたユルメィさんの秘書さん

全く意味がわからないけど…とりあえず話だけでも聞いといた方がいい気がする

ただそれだけの理由で私はこの場に足を止めている


「おお、そうでした!私からショウ様に一つお願い…いえ、依頼があります。成功報酬は1万Gでいかがでしょうか」

「一万っ!?」

そんな大金を出してまで私に依頼したいことってなんだろう…

でもこういう時の報酬って危険度が高いと金額も上がるってのがセオリーだよね

ってことは…超危険な依頼ってこと!?

でもたまに凄い簡単な依頼で報酬が高いってのもあったし…金額だけで危険かどうかの判断は出来ないのかな


と、私が「んー」と悩んでいると

「どうなさいますか?」と答えの催促をしてきた


「やる、と答えるのは簡単だけど、出来ないことを受けるほどバカじゃないのよね。だから内容次第でどうするか考える、というのはどう?」

「なるほど、確かに内容が判らないと判断に迷いますね。ですが、内容を知れば拒否は出来なくなります。それで宜しければお話します」


内容を聞けばもう後戻りは出来ない

でも成功すれば1万Gという大金が手に入る

どうしたらいいんだろ…

こんなときタツだったらどうするかな………ってなにも考えずに受けるに決まってるよね


でも、それでいいのかもしれない

わからない状況でいくら考えても絶対に答えは出ない

それなら、どんな依頼でも頑張って達成すればいい

最悪失敗しても生きていればどうにかなる

それでいいのかも





「わかりました、お受けします」

考えた結果、受けることにした

こういうことも経験になるし、損はないよ……多分


「そうですかそうですか!ありがとうございます!では依頼内容をお話します。私からの依頼は…――――――――――」

拍子抜けなすごく簡単な依頼だった

「そんなことでいいの?」

「はい」

満面の笑みでそう答えられると…もうなにも言えないよ





「どこの世界の秘書とか執事とかそういう人って…やっぱり消えるんだね」

あの後、少し話しをした後

「それではよろしくお願いします」と言って姿を消してしまった

今では古くて読めない物が多いけど、今度昔の漫画を読みに行こうかな




まぁ、そんなことは置いといて

「待っててユルメィさん!」







大分待たせてしまってることに気がついたのは少し後のことだった





ようやくリアルが落ち着いてきたので投稿を再開します

詳しくは活動報告に記載しますのでよろしければどうぞ

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