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「いつか うたで、聞いたことがあるの。

 高い高い空の上。虹の向こうがわの、どこかの話。

 青く澄んだそこは、どんな夢も叶えられる場所なんだ、って」


「星にねがいをかけたら、かなうかしら。

 ある日目を覚ましたら、雲がかなたにあることに気付いて。

 悩みごとなんて レモンドロップみたいに溶けてしまって。

 煙突の天辺よりずっとずっと上にあるその場所に、届くかしら」


「ほら、虹の向こうがわには 青い鳥が飛んでいる。

 私だって飛べるはず――鳥たちが 虹を超えて飛んで行けるのなら。

 しあわせの青い小鳥たちが、其処にたどり着いているのなら。」


 Over The Rainbow 意訳 (原詩:Arlen-Harburg)



 ***********

 何処へも行けない自分に、苛立ちを覚えたことはあるだろうか。

 このまま無為に成長してしまう自分に、不安を覚えたことはあるだろうか。

 空が有限に広がる世界に、寂しさを覚えたことはあるだろうか。


 主人公は仔猫を「同じ存在」と思う。

 けれど、彼女はまだ知らない。自分が仔猫と違い、成長し続けなければならない意味を。

 どうか彼女に対して、同意や哀れみではなく、厳しい目をもって突き放して欲しい。

 聡いために持ってしまった憤り、不安、恐れを、どうか否定してほしい。

 孤独とは、エゴの痛みとは、彼女は何も知らないだけなのだ。




 ***********

 読んでくださったすべての方へ。

 心から御礼申し上げます。あなたにも、かぎりあるものの意味が届きますように。


 2007.1 沙堂 瑠々亞

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