メアリーの嫉妬
「お……なさ……」
何か聞こえる。
「おき……さい!」
誰かが怒鳴っている。
「おきろ!!」
「はっ!!」
目覚めると目の前にはかここにいるはずの無い女がいた。
「ようやく目が覚めたようね!マリー?いいえ!グラス!!」
「?!メアリー?!どうして……どうしてここに?!」
目の前には自分をはめた彼女にそっくりな女が1人と怪しい男達がいた。
「どうして?過去がおかしくなって、未来が変わってきたの!だから見に来たのよ!そしたら貴方が︎︎゛あいつ︎︎゛と仲良くしてた。正直……ムカついた!」
「……そう。やっぱりそうなのね。メアリー。いいえ。マリー・グレー。」
「あら、分かってたの?」
「ええ。貴方以外にマリーだと思う人がいなかった。」
「そう。」
「でも!でもどうして?!どうして私を嵌めたの?!」
「……わからない?」
グラスは静かにうなづいた。
「そう、それはね……」
マリーの顔が近づいてくる。
「ムカついたからよ!」
「はい?」
この女は何を言っているのだろう。グラスには理解出来なかった。ムカつかれることなどした覚えがない。
「だって、私と違って貴方は人々から聖女のどうだの崇められていた。それがムカついたのよ。」
「……貴方が未来へとやってくるのを見たからじゃないの?」
「ええ、それもだけど……私は魔女として異端とされた。なのに貴方は聖女?許せない!私より輝いていたのも許せなかった!!」
「そ、そんな理由で、私を……殺したの?」
「ええ。そうよ?見たかった?自分の死体が、民衆に晒されるさまを?」
思わず吐き気がした。そんなものは見たくもない。
「この私の身体に移して上げたのに貴方は貴方のまま綺麗だなんて、許せない!さあ、やってあげなさい!!」
その声と同時に男達はグラスを取り押さえる。
「?!」
「汚してあげるわ!そうすれば奇跡はもう使えないはずよ?」
「いやっ?!離して!」
男達に取り押さえられて何もできない。恐怖が全身を支配する。
「おまけにリヒトのことを誘惑するなんて……もっとムカつく!私がどれだけ誘ってもなびかなかったのになんで、お前なんかに……!」
「植木鉢も……!」
「ええ、私よ?」
「!!」
服を脱がされそうになる。
「いやっ!やめて!!」
その瞬間男達は吹き飛んだ。
「?!」
「あ、……」
「嘘、私の体に移して上げたのにまだそんな力を持っているというの?!」
男達は痛みで動けないようすだった。そのすきになんとか逃げようとする。
「逃がすか!」
「あっ?!」
マリーは持っていたナイフを振りかぶる。そして、血しぶきが飛んだ。




