〔漫才〕ハロウィンどころじゃなくなった
筒込:ツッコミ担当。長めで説明臭いツッコミをするが、今回はそれどころじゃない。
木瓜:ボケ担当。あやしい関西弁でボケるが、今回はそれどころじゃない。
筒込「やばいやばいやばい」
木瓜「どうしたんや」
筒込「この時期は毎年ハロウィンのネタを考えているんだが、今年はそれどころじゃなくなった」
木瓜「何があってん?」
筒込「あのな、聞いて驚くなよ……って、おい、怪我してないか、頭が赤いぞ!?」
木瓜「これ、血のり」
筒込「あ、ハロウィンメイクの準備か。でもな、それどころじゃないんだよ」
木瓜「何やねん」
筒込「昨日の速報で、あるシリーズの終了の情報が流れたんだ」
木瓜「プロ野球の日本シリーズやな。鷹さんに日本一が決まったから、今年のシリーズは終了。終~了~」
筒込「いやいやいや、違う違う。もっと驚きの……ってか、なんで黄色のカラーコンタクト?」
木瓜「狼男や。瞳が黄色いと、それっぽいやろ。ほら、こっちは狼の耳」
筒込「へぇ、青い狼耳のカチューシャか。ハロウィンのコスプレが着々と進んでるな」
木瓜「せやろ。今年のハロウィンは週末やから、気合をいれんと」
筒込「いやいや、それどころじゃないよ。ハリウッドで映画化までされた世界に誇る日本のコンテンツの一つが終わってしまうんだ」
木瓜「バイ○ハザードとか? まさかマ○オか?」
筒込「違う違う。そこまで世界的にヒットした作品ではないんだけど、日本では五十年も続いた特撮で……」
木瓜「ゴ○ラ?……は、もっと長いか。まあ、ゴジ○シリーズが終わるんなら、さすがに大ニュースになるやろ」
筒込「いや、○ジラほどじゃないけど、それに劣らず子供たちに人気のシリーズで……って、なんで顔を緑に塗ってるんだ??」
木瓜「狼男のフランケンシュタインや。フランケンシュタインって、死体をつなぎ合わせた人造人間やろ。その一部が狼男だったっていう設定やねん」
筒込「なんか、ややこしい設定だな。そうやって何でも混ぜたがるのはお前の悪い癖だぞ。前にも人気商品を混ぜたらもっと売れるって言って、つけ麺にタピオカを混ぜて酷い目にあったろ……」
木瓜「もうそんな昔のことはええやんか」
筒込「ちょ、待てよ。なんでピンクのナース服を着てるんだ?」
木瓜「フランケンシュタインのゾンビナースや。」
筒込「キャラ盛り過ぎじゃね? なんでもかんでも混ぜるなって言ってるのに」
木瓜「そんな事より、何が終わるんかをはよ言えや!」
筒込「ああ、そうだった。戦隊モノだよ、スーパー戦隊シリーズが終わってしまうんだ!」
木瓜「な、なんやて!!! それはホンマか!?」
筒込「ハロウィンどころじゃないだろう」
木瓜「ほんなら、これからは誰が地球を、そして子供たちの夢を守るんや!?」
筒込「そうだよな、君なら分かってくれると思ってたよ。確かに、今季の戦隊はロボが変身アイテムと共通っていう商品展開に危機感を……」
木瓜「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ」
筒込「なんで服脱いでるの?」
木瓜「戦隊カラーのコスプレに変えるんや。ハロウィンを通じて『スーパー戦隊は永遠や』と世界に知らしめんといかん」
筒込「脱がなくても、その格好で良くない?」
木瓜「なんでや?」
筒込「赤い血、青い耳、黄色の瞳、緑の顔に、桃色の服。もう、戦隊カラーできてるじゃん」
木瓜「ほんまや! これは奇跡。戦隊の神さんが与えてくれた奇跡やで!」
筒込「どこ行くの?」
木瓜「甲子園! このコスプレで奇跡を起こして、虎の日本一を取り返したるんや。」
筒込「さすがのスーパー戦隊でも、野球の結果は変えられないよっ。いい加減にしろ!」
木瓜・筒込「ありがとうございました。」
作者はその時見ていたスーパー戦隊に影響されて、書いていた小説のキャラの性格まで変えてしまう程度の戦隊ファンです。スーパー戦隊図鑑は家宝です。
本当に終わるんですかね? 公式からの情報が出るまでは、まだ信じられない自分がいます。




