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修行


「まずは軽く動いてみましょう」


 フウマさんはそう言うと刀を抜刀して斬りかかってきた。


 その攻撃に反応する。


「パリィ…!くっ!」


 パリィをして受け流そうとしたフウマさんの攻撃は簡単に俺の武器を突破して頭に当たった。


「ぐあっ!?」


 俺が頭を擦りながらフウマさんをみると真剣な表情でハリセン刀で自分の肩を叩いていた。


「なんですか?それは」


「うん?」


「スキルも何もない状態で格上にパリィできるわけないじゃないですか」


「そっ、そういえばスキルは封印されていました…」


 フウマさんはため息をつくと更に話を続けた。


「前の貴方なら私の攻撃を避けて反撃することが可能でした」


「そうですね」


「それが攻撃を受け流そうとして失敗とは…」


 フウマさんは残念そうだ。


「あの技達で倒せない敵が出てきたのでスキルを使う戦い方にしようと思っていました」


「なるほど…。ですが長所を捨てるのはあんまりよくないですね」


「と言うと?」


「あの私でも初見殺しされた技はここでの戦いに役に立ちます。だから捨てるのはもったいない」


「ですが目標の敵にはこの技は使っても意味がないんです…」


「どちらも捨てずに合体させるのです」


「合体?」


「初見殺しが聞く相手には技を使い、初見殺しが効かない相手には技を応用したスキルを使った戦い方をする。そうすればどんな敵とも戦える戦い方になります」


「ですが、どちらとも使えるようにして場合によって使い分けるでもいいんじゃないですか?」


「それだとどちらの戦い方も中途半端になってしまう上に合体させた戦い方に比べて応用が効きにくくなります」


「なるほど…」


「合体させる戦い方は色々あります。例えばあの攻撃をギリギリで避ける技を使ったあとにスキルで反撃したり、スキルでの隙を埋めるためにあの技を使ったり、色々ありますね」


「ふむ」


「まずはあの技を改めて使うようにしてください。貴方の長所は捨てるよりもあの技を使えるようにしたほうがよっぽどいい」


「はい!」


「とりあえず、あの技たちを思い出してください。そしてまずがそれで戦いましょう。そして少しづつスキルを解放していったり、ステータスを開放していきます」


「わかりました」


「ではいきます」


 フウマさんはそう言うとまた俺に斬り掛かってきた。


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