遺跡7
遺跡に戻るとまた道が変わっていた。
今回は最初から遺跡の攻略目指すから一本の道に時間はそんなにかからないはずだ。
そのまま端の道から進んでいく。
呪剣暗殺兵との戦いで剣人兵たちとの戦いに慣れたからすぐに倒せるようになった。
苦戦するのも楽しいがそれがずっと続くのもあんまりという複雑な感情を持っている。
適度に苦戦する相手がでてくれると嬉しい。
遺跡の剣人兵たちはもう苦戦することはないだろう。
スキルレベル上げに集中して倒す。
倒しながら思うのが荒垣流は初見殺しでしか強い相手には効かない。
その上、スキルというものがあると初見殺しも効かずに避けられる。
応龍の技は詰めがすごい。
それに比べると俺が使っていたのは散発的にしか使えない技だ。
技の完成度はそこそこあると思うが歩法を使って近づいて剣を様々な方法で敵に攻撃するというワンパターンなものだった。
受け技も少ないし攻撃したうえで次に繋げる技がない。
もし剣人兵にそれを使っても、苦戦しただろう。
流派となってるのが恥ずかしい。
…だが、このゲームで流派と認定されたということはオレが知らないだけで荒垣流には良いところがあるのだろうか?
応龍との戦いが終わったら荒垣流と向き合っても良いかもしれない。
まあ、今は遺跡の攻略を進めよう。
「《勇光斬》」
コメント︰スキル上げに切り替えてる
コメント︰最初は苦戦してたけどな
コメント︰今じゃ、弓兵まで倒してるもんな
コメント︰ただの三体だだと一瞬で終わっちゃう
「行き止まりか」
そのまま剣人兵たちを倒していると行き止まりについた。
前と違って宝箱もなくただのハズレのようだ。
そうして遺跡を攻略していった。
***
晩御飯もしっかりと食べてログイン。
すぐに配信を開始する。
「はい。ということで遺跡の最深部っぽいところまで来ました」
コメント︰動画だったらカットされてここに来てそう
コメント︰色々あったねー
コメント︰遺跡のめんどくささがよくでてた
コメント︰まあ、面白かった
「色々あったな…」
コメント︰罠があって避けたらそこに罠があってさらに避けたら罠があって食らうとか
コメント︰部屋に閉じ込められたと思ったら剣人兵たちがどんどん放り込まれてきてそれと戦いながら壁にある問題を解いたりとか
コメント︰宝箱を開けようとしたらミミックで壁を通り抜かれて逃げられたとか
コメント︰他のプレイヤーにあったらそれに襲われたりとか
「ほんとに色々だった」
他にも敵が進化して数を増やしてきたり、宝箱を取った途端に毒水で部屋を満たしたりとか。
思い返すと遺跡としては満点だったんじゃないか?
…さて、それも終わって今回の遺跡はクリアできそうだ。
このあからさまなのボス部屋のところに入ってボスと戦おう。
「そういえば新しい装備のスキル確認してなかったな」
コメント︰スキル後で見るとか言って忘れてた?
コメント︰俺も忘れてた
コメント︰まあ、ボス終わってからでも良いんじゃないか?
コメント︰戦いにすぐに入れれないだろ
「じゃあ、行くか」
そう言うとボス部屋に入った。
***
ボス部屋に入ると暗かったボス部屋の松明に火がついて明るくなる。
そうするとボス部屋の中央にある台座が目立つ。
その台座に俺が近寄る。
するとその台座に上から何かが降ってくる。
それは巨大で筋肉質で大剣を持っていた。
――――――――――――――――――――――
《遺跡一階の主》大剣の重騎士 LV70
状態︰平常 属性︰無
HP︰253000000 MP︰900000
遺跡の一階を守る主。
遺跡への侵入者を許さず叩き潰す。
遺跡を守るため全ての力を振り絞る。
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『オオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!』
「《聖鎧聖霊》《聖迅》《ロングステップ》ッ!」
大剣の重騎士は大きく雄叫びを上げるとそのまま飛び上がり俺に向かって大剣を振りかぶってきた。
俺はすぐに軍服を強化すると攻撃から逃げる。
《ロングステップ》で大きく距離を開け《聖迅》でさらに距離を離す。
すると大剣の重騎士は俺に向かって飛び上がってるのをそのままに大剣を俺に向かって投げた。
「っ!?《聖迅》!」
ギリギリのところでもう一度《聖迅》を使うと縮地で大剣を避けることができた。
すぐに大剣の重騎士を見るがその手には新しい大剣が握られていた。
…正直、大剣の重騎士と距離を取って逃げながら魔法を放てば簡単に倒せそうだがそれは流石につまらないし何か対策してそうだ。
俺はそう考えるとすぐに大剣の重騎士へと近づいていく。
そうすると大剣の重騎士もすぐに俺へと近づいてきた。
大剣の重騎士は重騎士と言う割に遅くはなく十分に速く移動できるようだ。
俺達はすぐに接敵する。
最初に攻撃をしたのは大剣の重騎士だ。
『オオオオッッッ!!!』
「《流剣》!」
俺はすぐに特大剣に持ち替えると大剣の重騎士の攻撃を特大剣で受け流す。
するとそのまま斬り返してやる。
「《返し斬り》」
すると大剣の重騎士は大剣を手元に戻しながら俺の攻撃を防ぐ。
そうしてすぐに大剣の重騎士は大きく下から大剣を振ってくる。
すぐに俺は特大剣で受け流そうとするが力を受け流せずに弾き飛ばサされてしまった。
すぐに俺が近づこうとすると大剣の重騎士は何やら力を溜めていた。
「《雷撃》っ!」
『オオオオオオオオッッッッッッ!!!!!!』
それを止めるための魔法は咆哮に弾かれ大剣の重騎士は紫の雷を全身に浴びてこちらを睨んでいた。
「力を出すの早くない…?」
俺はそう愚痴をこぼすとすぐに大剣の重騎士に近づきにいった。




