遺跡5
呪剣暗殺兵のステータスは強くない。
けれど問題は呪剣だ。
呪剣でのスキル消去がどれほどかがわからない。
分身とか身代わりを呪剣で貫かれただけで忍術は使えなくなった。
ステータスを一瞬見てみたが忍術は使用不可と書かれていた。
対処が難しい。
「《勇光斬》」
呪剣暗殺兵を警戒しながら兵たちを少しづつ倒す。
呪剣暗殺兵は警戒していても姿が見えなくなって不意打ちをしてくる。
《直感》も反応が遅れるから警戒しないといけない。
そうして警戒しつつ兵を倒してる間にも呪剣暗殺兵を倒す方法を探している。
武器で攻撃すると武器のスキルが無くなりそうだし、素手は論外。
遠距離攻撃は忍術と同じ道を辿りそう。
「《勇光…くっ!」
兵を倒そうとしていると呪剣暗殺兵が不意打ちしてきた。
それを大きく避けて呪剣暗殺兵から追撃を受けないようにすぐに離れる。
呪剣暗殺兵をどうにかしなければいけない。
「《聖光斬撃》」
少しづつ剣人兵たちは倒しているが減ってるようには見えない。
もしかしたら無限湧きかもしれない。
なら少し倒すのを絞るか。
「っ!」
邪魔な剣人兵を倒しつつ、この状況から抜ける方法を考える。
何かないだろうか?
そういえば、剣人兵たちはたくさんいるが呪剣暗殺兵は一体しかいない気がする。
注意深く観察しているから何か違う様子だとわかるはずだ。
呪剣暗殺兵が一体だとすると無限湧きをどうにかするためのギミックの可能性があるな。
取り敢えずそれしか今のところ思い当たらないし呪剣暗殺兵をどうにかするか。
結局、最初の考えに戻ってきたな…。
まずは動きを封じるために封印術を使って呪剣を使わせずに倒しに行く。
「《封印術・動弐》」
封印術は使うときに一瞬だが動きが止まる。
今、敵に囲まれている状況で一瞬でも止めるのは辛い。
だが呪剣暗殺兵を倒すためにはそうするしかない。
一瞬だけ体が止まっても攻撃を受けないように剣人兵たちは倒していた。
だがここからさらに封印をすることは難しいだろう。
封印術は実体のあるデバフではなく詠唱が終わったら目標の敵に封印がかかるタイプだ。
これなら呪剣でも封印術を止めることはできない。
封印術の成功率は低かったが成功してよかった。
そええに《封印術・動弐》はアクティブスキルの封印だ。
それは多分、呪剣にも適応されるだろう。
そうしてすぐに呪剣暗殺兵に近づく。
今のうちに倒しておかないと呪剣がまた悪さをするかもしれない。
すぐに斬りつける。
「《勇光斬》」
『アアアアアアアァァァァァ!!!!』
「ぐっ!」
斬りつけようとすると呪剣暗殺兵の呪剣が大きく音を出した。
その音を聞いた途端、俺の体は動きを止めた。
そうして呪剣暗殺兵h呪剣で自分を薄く斬るとすぐに動き出して俺に攻撃してきた。
俺も動きが止まったのは一瞬だったからすぐに動き始める。
呪剣暗殺兵のアクティブスキルが封印されてる内に倒すためにそのまま迎え撃とうとする。
すると嫌な予感がした。
すぐに呪剣暗殺兵に魔法を放つ。
「《ファイヤランス》」
「《…》!」
「やっぱりか!」
呪剣暗殺兵は《ファイヤランス》を真正面で斬ると俺に近づいてくる。
《ファイヤランス》は呪剣に触れると消滅した。
封印の時間はまだあるがどうやらアクティブスキルが使えるようになったらしい。
その証拠に俺の大炎魔法が使えなくなった。
そうしてる間にも呪剣暗殺兵は近づけくる。
対策もできてないうちに呪剣と戦うことはできない。
俺はすぐに呪剣暗殺兵と距離を取るとまた剣人兵の相手をし始めた。
もちろん呪剣暗殺兵を警戒しながら。
***
剣人兵たちを呪剣暗殺兵を警戒しながら倒すのも慣れてきた。
これで警戒しながら考えることができる。
まずが呪剣暗殺兵が《封印術・動弐》の封印をどうやって解いたか。
これはたぶん呪剣で自分を斬ったときに解いたんだと思う。
呪剣にはアクティブスキルのスキル消去とパッシブスキルのスキル消去がありそうだ。
その証拠に呪剣で最初に消えたらしき封印術の使用不可はなかったが魔法の使用不可はあった。
これはパッシブスキルとアクティブスキルの二つのスキル消去のスキルを持ってるということになる。
だからどうにかして呪剣のスキルを全部使えないようにしないとどちらかだけの封印だと解かれてしまう。
あとパッシブスキルのスキル消去はデメリットもありそう。
なぜなえあ呪剣暗殺兵の警戒してても消える芸当ができなくなっているっぽいから。
これはたぶん呪剣で自分を斬ったときにかかってる封印術と一緒に隠密も消えたんだと思う。
たぶん封印術はスキルを使ったあとの繋がりのない封印だったからスキル消去がされてないだけだな。
これで先程の攻防の詳細が考察できた。
ではどうやって呪剣暗殺兵を倒すのだろうか。




