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南の荒野の主

　昼ご飯を食べてログイン。

　そのまま配信を開始しながら南の荒野に向かう。

「よし行くぞ」

コメント︰再開！

コメント︰南の荒野、試練の扉あったから先がどうなってるのか気になる

コメント︰装備も変えたし回復アイテムもゲットした

コメント︰ここからゲームはじまった感がある

「目標は南の荒野のボスだ」

＊＊＊

「さて変な岩についた。一旦あの悪魔の言う通り向かってみる」

コメント︰荒野だからどこ行けばわからないんだよな

コメント︰真っ直ぐ行けばいいのでは？

コメント︰まあ、悪魔が適当に指を指してたのかも気になるしいいんじゃないか

コメント︰荒野に入ってまっすぐも気になる

「マッドドール狩りながら進んでみる。納品用の素材も欲しいし」

コメント︰そういえば全部アルマちゃんにあげてたね

コメント︰納品用に残しておけばよかったのに

コメント︰依頼も受けてるのになー

コメント︰そういえばなんでいろいろあげたんだ？

「人との縁は大事にしたいし俺の闘争本能スキルの影響で生産職を探すことができないんだよね。だったら会ったうえでいい人で生産品の性能がいいと思ったアルマにあげようかなと」

　話しながら核を斬る。

　そのまま進んでいく。

コメント︰戦闘だけになるしなー

コメント︰戦闘見るの楽しいけどマッドドールは慣れたからあんまりだね

コメント︰確かに街をうろつけないのか

コメント︰大変だなぁ

「話は変わるが気になってるのは悪魔かな」

コメント︰悪魔の世界への脅威があまりわからなかった

コメント︰なんか変な岩に細工してたっぽい？

コメント︰悪魔は世界をどうしたいのか

コメント︰脅威という脅威がわからない

「悪魔よりスキルレベル上げ巨人のほうが印象に残ってる」

コメント︰悪魔は神聖魔法と魔斬で完封できたからね

コメント︰正直、脅威には見えなかった

コメント︰でも最後急所攻撃でやらないと巨人が増えてもっとやばかったかも

コメント︰そもそも相性良かったし遠距離攻撃タイプじゃなかった？

「確かに悪魔は炎を使ってきたけど近距離攻撃は翼の迎撃しかなかったな」

コメント︰相性が良すぎた

コメント︰巨人を召喚か作ったか分からないけど悪魔より強いというか厄介だったから後方支援系だったのかもしれない

コメント︰だったら二段階目のスキルでも倒せたのが理解できるか？

コメント︰悪魔にも等級があってあいつは下っ端だったんじゃない？

「確かにそうかも」

　荒野が続いているようだ。

　ボスにはまだつかない。

コメント︰悪魔に縁があったらまた戦うでしょ

コメント︰試練の扉の千威応龍！

コメント︰ほんとに驚いた

コメント︰なんか強くなってるし…

「会いたいか会いたくないかでいえば会いたかった」

コメント︰そうだね

コメント︰強くてかっこいい！

コメント︰流石応龍って感じだった

コメント︰強かったなぁ

「剣百だから許されていた強さが強化されていてやばい」

コメント︰剣百だと対策も何個かあったしパターンが決まってたもんな

コメント︰攻撃は防いでも躱すことは少なかったし

コメント︰違和感あるんだよな

コメント︰そういえば応龍ってできるのにワンパターンに動いてたよな

「どういうこと？」

コメント︰いや、弓矢の当たる位置を変えれるし部位破壊も狙えるのにアラガキの攻撃にはこれが来たらこれ、これが来たらこれって決まって動いてたなと

コメント︰確かに…

コメント︰一回しっかりと攻撃当てれたのもそれのおかげだよね

コメント︰もしかしてさらに進化ある？

「…やばいな」

コメント︰行動が同じでもきつかったのに、さらに普通に動いた可能性があるのか

コメント︰もっと強くなるのか

コメント︰そもそも技もあんまりだったし

コメント︰歩法できないの辛いな

「そうなんだよな…。うん？」

　そのまま悪魔の言った通りにまっすぐ行くと空気が変わった。

　辺りを見回すとマッドドールのでかいバージョンが現れた。

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《南の荒野の主》ビッグマッドドール　LV30

状態︰平常　属性︰土

HP︰1100000　MP︰700000

マッドドールが進化した姿。

マッドドールの通常進化と言える魔物。

巨大になり体力が増えて危険度が上がった。

南の荒野の主として神の加護を受けている。

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　ビッグマッドドールを見る。

　普通のマッドドールと同じように核があった。

　それを狙い駆け出していく。

「《魔装・風》《速歩》」

「…！」

　《魔装・風》を改めて使い近づいていく。

　それに対してビッグマッドドールは剣で俺を斬ろうとする。

　それに近づきながら対処する。

「《パリィ》」

「…！？」

　パリィしてビッグマッドドールの体勢を崩すとそのまま核に向かって攻撃した。

「《魔斬》《致命殺》」

「……」

　ビッグマッドドールは崩れていく。

　その顔は表情がないのに納得いかないような雰囲気を出していた。

『世界で初めてビッグマッドドールを倒しました。ワールドアナウンスが流れます。名前を公開しますか？』

　んー、拒否で。

【ワールドアナウンス︰初めて《南の荒野の主》ビッグマッドドールが《匿名》に倒されました】

【南の荒野の奥が開放されます】

『ビッグマッドドールを初めて倒したことで特典があります』

『ビッグマッドドールをソロで初めて倒したことで特典があります』

　ビッグマッドドールは思った通り俺との相性が悪く倒しやすかった。