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クエスト


「お兄さん、何をしてるの?」


 フリム(あと視聴者)と喋っているとそんな声が聞こえてきた。


 驚いて聞こえてきた声の方向を向くと亜麻色の髪の少女がこちらを見ていた。


コメント︰かわいい!

コメント︰幼女だ!

コメント︰幼女…?少女では…?いや幼女だな!

コメント︰どう見ても美少女だろ!


「…っ!驚いた。俺はこのフリム…スライムと遊んでたんだ」


「ポヨポヨ!」


 住人の印の緑カーソルがあるから配信は伝わらないだろうしな。


 配信はNPCに伝わらないみたいなことを配信の注意としてエフルさんに言われた。


 それにフリムとも遊ぶつもりだったし。


 フリムもそうだそうだって言っているぞ。


「っ!かわいい!…触ってもいい!?」


「フリム、どうだ?」


「ポヨ?ポヨ!」


「大丈夫らしい」


「いいの!?やった〜!」


 少女はそう言うとフリムと遊びだした。


 フニフニとしてみたり、ポヨポヨと逃げるのを追いかけたり。


 楽しそうに遊んでいる。


コメント︰かわいい

コメント︰なごむ

コメント︰このゲームこれだけでいいんじゃない?

コメント︰ずっと幼女と遊ぶ…ありだな!


「そういえば、…おーい!」


「どうしたの?お兄さん?」


「名前はなんだろうなって思ってな。ちなみに俺の名前はアラガキっていうんだ」


「私の名前はメニア。よろしくね、お兄さん!」


コメント︰メニアちゃん!

コメント︰お兄さん草

コメント︰名前呼ばないのねw

コメント︰元気でよろしい


「よろしく!名前を教えたのにお兄さんと呼ぶんだな…。あと、なんでこんな所にいるのかって思ってな。ここは寂れてるだろ?」


「こっちのセリフだよ。お兄さん!ここは私の秘密の場所なの!なんでいるのかなって思って声かけたんだよ!」


「俺は人がいない場所でフリムと遊びたかったんだ」


「そうなの?」


「君の秘密の場所だったんなら、謝るよ。すぐ、出ていくから」


「大丈夫だよ!その代わり、お願いを聞いてくれない?」


 そう言うメニアの表情は必死そうだ。


「うん?まあ、いいけど」


「良かった!あのね!お父さんが怪我してるの!それでね!西の森の主の角が必要なの!でも無くて!後で来るから大丈夫って言われたけど!心配で!お願い!」


――――――――――――――――――――――

クエスト︰少女の父親を救え

少女の父親は大怪我をしている。

早くしないと亡くなってしまうかもしれない。

急いで西の森に行き、ボスである《グレイウルフリーダー》を倒し、その角を少女のもとへ届けよう。

グレイウルフリーダーの角 0/1

報酬︰???

期限︰1日

――――――――――――――――――――――


コメント︰急に来るじゃん

コメント︰ふむ?

コメント︰あー、アラガキなら行けるんじゃね

コメント︰運いいな、幼女


 …これは早くやらないと駄目か?


 早くだったり急いでだったり使われてるしな。


 急ぐか。期限が1日だしな。


 ゲームだとしても無視は目覚めが悪い。


 少女も気に入ったことだし助けよう。


 フリムと遊んでくれたいい子だしね。


「今すぐにでも行ってくる。できる限りここで待っといてくれ。すぐ届けに行くよ」


「う、うん。わかった」


『クエストを受注しました』


「フリム行くぞ」


「ポヨ!」


 俺はそう言うとすぐさま路地裏を抜け、街の外に出ることにした。


コメント︰まぁ、受けるよね

コメント︰性格的になー

コメント︰まあ、俺たちも受けろって騒ぐがな!

コメント︰頑張れー!


 門まで行くと門番がいた。


「通るのか?」


「はい。西の森ってどこですか」


「あっちだな。西の森に行くのか?」


「はい」


「気をつけろよ」


「はい!」


 門番に場所を聞き、門を過ぎるとすぐ行くことにした。


 走って向かう。


 周りにいるプレイヤーが驚いてる気がするが無視する。


コメント︰プレイヤー少ないな

コメント︰ああ、ゲーム開始したにしては少なすぎる

コメント︰あ、βの時、西の森クリア出来なかったらしい

コメント︰それやばくね?


 何か、できる限り速くなる方法はないか?


 AGIを上手く使えているか?


 AGIが俺ほどで周りと同じは少しおかしいだろう。


 そもそもSTRも走りに使えるんじゃないか?


「力を流れを意識して…。VRなら行ける!」


 そうすると、すぐ実感できるほどに速くなった。


 フリムは必死に頭に乗っている。


コメント︰くっそ速い

コメント︰周りの景色が流れる〜

コメント︰酔う

コメント︰フリムちゃんかわいい


 周りを見てみるがやはり人は少ない。


 そうして走ってるとすぐついた。


 さて森に入るか。


 気配察知を使って敵を見つけて、気配遮断とで見つかる要素を消して、出来る限り真っ直ぐ行くことで急ぐ。


 やることはこんな感じだ。


 真っ直ぐ走る。


 木は避けて、奥に奥に。


 走っていると前にグレイウルフがいた。


――――――――――――――――――――――

グレイウルフ LV5

状態︰平常 属性︰無

HP︰6000 MP︰2000

狼が魔力によって魔物化した。

グレイウルフは基本の魔物であり、多種多様に進化する。

名前の由来は全身が灰色のため。

――――――――――――――――――――――

 

 素早く近づいて斬る。


「はっ!」


「ぎゃんっ!」


 グレイウルフが怯むとそのまま足でグレイウルフが逃げないようにする。


 そうして止めたグレイウルフの首に向かって剣を振る。


 そうしてとどめを刺した。


コメント︰一瞬で光になった…

コメント︰苦戦しそうにないな

コメント︰目的の主がどんくらい強いかわからんけど行けるだろ

コメント︰鮮やかに倒せてる!


 グレイウルフに少し足止めされてしまう。


 これなら避けて走ったほうがまだ速いか?


 いやまだ試してないのがあるな。


「《魔装・無》!」


 これがどれほどなのかわからないが使っておいていいか。


 さて、どうなるかな?


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