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【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第2章 亜麻色の光

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6 ランスロットが恐ろしいこと

「ナギサって何か勿体ないよな。自分に自信がないとは違うが、客観的に見たナギサの姿よりは自己評価が低い気がする。何というか……お前にはカリスマ性があると俺は思う。自分の強さは自覚しているだろ? その自信がよりナギサを輝かせている気がする。だからこそ、スペックの高さ以外の性格だとか……そういうナギサ本来のものにも今より自信を持てるようになれば、きっとより多くの人に求められるようになる。まあ今もそうだが、さらにって話だ」


 おぉ……良く分からないけど、さすが俺達より一つ上の学年なだけあって言うことがしっかりしてるね。俺もそんな気はしてたよ? 自分に自信がないわけではないけど、一歩足りないって感じ。優秀な人に囲まれて育ったからという理由が大きいのだと思っていたけど、これは俺の心の問題かもしれないね。


 物理的なもの以外でも強くなるっていうのは怖いんだよ。力を持っているからこその恐怖って、例えばトップアイドルや王族直系や天才科学者。人より優れている=強さとしたらの話になるけど、こういう人たちって絶対に心に恐怖を抱えているものだと思う。強くなれば自信は持てるかもしれないよ? だけど同じくらいか、それ以上に恐怖も抱えなければならない。


「ま、その恐怖は克服出来るなら、それはそれで恐ろしくもあるけど……」

「え?」

「何でもないよ。エリオットくんの言うことも一理あるねって、そう言っただけ」

「そうか」

「ナギサの強さは一緒にいればいるほど分かる。魔法での強さがやっぱり目立つが、他にも色々とあるぞ。俺が最近一番恐ろしく思っているのが何か分かるか?」

「ん? 恐れられるようなことあったかな?」

「それはな……顔面の破壊力、だ」


 …………どうしよ、真面目なやつかなこれ? どうしよう……どんな反応すべきなんだろ。真顔で言ってるけどさ、俺の顔ってもしかして凶器?

 別に俺は強面ということはないと……思うんだけど。たぶん違うよね?


「あの、すみませんランスロット。一つ良いですか? 真顔で言うことではないと思いますよ。ナギサ様のお顔をご覧になった方がよろしいかと。すごく複雑そうです」

「うん、複雑だね。どういう意味なのそれは」


 今の俺はあらゆる感情が混ざった表情をしているだろうね。主に困惑が強いかな。


「どういう意味ってそのままだろう? 傾国の美女も裸足で逃げ出すような美形だから、生徒会には多くの苦情が来ているらしい。『精霊王が天上人の如く美しすぎて授業に集中できません!』『男なのに恋してしまいそうです! 何とかしてください!』とかだったか? 一部では顔面兵器とか言われているそうだぞ」

「あのさ、一応ツッコんでおくよ? 生徒会に入れる苦情じゃなくない? 生徒会の人達はそんなので良いの?」

「いや、それがな……あまりにも被害者が多過ぎるから生徒会も頭を抱えているんだ。普段のその笑顔が作り物なことくらい皆分かっているが、たまに心からの笑みをお前が見せた時には保健室が満員になる」


 全くもって意味が分からない。俺は何なの? 兵器とか酷いんだけどー。人の顔を見て言う感想じゃないねぇ。でも保健室がいっぱいっていつの話なんだろ。もう何から何まで意味不明。


「……明日から顔に精霊でも張り付けて来ようか?」


 あんまりな言われようだからさ、それならいっそ笑いに走っちゃう? でも俺が兵器ならセインくん達俺の友人はどうなるんだろうね。核ミサイルかな?


「それはやめとけ」


 最初から本気で言ったわけではないよ。さすがにそれを実行したら変質者でしかない。不名誉だし、捕まるのは嫌だ。

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