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【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第1章 幕開けは復讐から

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66 全学年混合課外授業

「ナギサ様ぁ、あそこまで言わなくても良かったんじゃない?」

「んー、あれくらい言わないと意味ないでしょ?」

「どれだけ言っても、そんなに急に変われるものではないと思うんだけどぉ……」

「だからこそだよ」


 そう簡単に直せることではないからこそ、あんな風に強く言ったんだよ。少し脅すくらいしないとどうせ後回しになってそのまま忘れられてしまう。だけど国や命の危機となれば早めに動こうとする人は少なくないはずだよー。


 国王であるジェソンさんとか、その辺りはちゃんとしてるからねぇ。精霊殺しの呪いの時のは手痛い失敗だったけど、普段は国民想いの王として人気が高い。精霊に頼りすぎ、というのは今までの国王にも非がある。


「ウンディーネ、ナギサ様の決定にあれこれ口を出すものではありませんよ。いつでもこの国から離れられると言ったのも、チャンスをあげると言ったのも、どちらもナギサ様の本心でしょう。事実でもあります。親である前にナギサ様は僕達の主であることを、忘れてはいけませんよ」

「……ごめんなさい。シルフの言う通りだったよ」

「気にしなくて良いよー。シルフもそんなに言わないであげて。別に悪気があったわけじゃないし、ウンディーネの意見を言っただけでしょ。俺が君達の主だというなら、臣下の意見を聞くのも役目の一つだよ」


 どっちの言うことも一理あるよねぇ。言い過ぎたとは思ってないけど。


 ……ふと思ったんだけどさ、精霊王って何かおかしくない? 大精霊には仕事があるのに精霊王はない。いや、書類仕事とかはあるんだけど、その中には大精霊四人に割り振ることが可能なものもあるから王の仕事量にしては少ない方だと思う。精霊を生むことは仕事に入るのかもしれないけど、それは彼らも一緒だよね。

 俺が知らないことがある? 過去の精霊王は知っていて俺は知らないこと。あるいは転生したことでそれまでの記憶の一部が欠けたか……


 大精霊達に聞く……は、却下だねぇ。知っていることがあるならすでに教えてくれているはずだし。だとすると機密事項? 守秘義務がある内容? 精霊王は他言無用な情報が結構あるし。


 それなら書庫の禁書室かあるいは……世界に直接聞くしかないか………あー、これがただの俺の想像でしかなくて、本当に今の仕事内容だけって説もあるよねぇ。判断材料に欠ける、かなぁ。


「……ナギサ様? 聞いておられます?」

「え、なに?」

「僕達の話、聞いていましたか?」

「ごめん、聞いてなかった。何の話?」


 急に顔の前で手を振られて驚いたけど、ずっと何かの話をしていたらしい。


「ナギサ様が通い出した学園は毎年冬休み中に、『全学年混合課外授業』と言うものがあります。王家の直轄領で三日間行われるのですが、ナギサ様は参加されるのですか? ナギサ様のご予定は僕達も早めに知っておく必要がありますので教えて頂けると助かるのですが」

「全学年混合課外授業? ……それが何なのか俺には分からないけど、学園の行事なら参加するしかないんじゃない? 別に参加しない理由もないし」


 どんな流れでこの話になったの? 俺が聞いていたまでの話から大分飛んでるけど。それと全学年混合課外授業ってなに? 三日間もあるの? 初めて知ったよ。


「分かりました。課外授業のことですが、将来有望な人材を探すためにあるそうですよ。王立学園ですからね」


 だからわざわざ王家の直轄領で三日間も過ごすっていう大規模な授業なんだね。いつから始まったのか知らないけど、きっと色々と考えられた上での行事なんだろうな。

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