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【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第3章 動き出す思惑

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89 三度目の試験

「ナギサ、あまりお酒飲めないでしょ」

「そーだね、社交くらいでしか口にしないし」


 でも訓練してるから顔が赤くなったり悪酔いはしない。そうならないだけで、俺は雅以上にお酒が弱いんだけどね。


「酒豪のアリス」

「そこまでではないです!」

「はいはい。でも弱いよりいいでしょ? お酒が飲めないと社交で困るよ」


 まあどうせ俺は身内以外から渡されたものを口にできないから、本当はそんなに困らないけどさ。


「そういえばもうすぐ学園も冬の長期休暇に入るよね。俺の記憶が正しければなんかよく分からない面倒そうな授業があった気がするんだけど」

「全学年混合の課外授業ね。その前に今年三回目の定期試験もあるよ」


 ……ん? 今年三回目なの? じゃあ俺が知らない間に二回目があったのか。いや、もしかしたらその話を聞いたけど忘れていただけかもしれない。どちらにしてもまともに受けるつもりはなかったから構わないんだけどね。だけど聞いていないのなら、たぶんその話をされた時に俺は寝てたんだと思う。授業時間=睡眠時間とか言って。


「アリス、今世の成績ってどんな感じ?」

「ずっと学年一位だよ。一学年からレベルが高い授業ではあるけど私は先取りしてたから」

「そっか」


 アリスは財閥の令嬢として何年も先の学習を先取りしていただけでなく、学院でも成績二位をずっとキープしてたもんね。第一印象は可愛いが先に来るけどすごく頭良いんだよ、この子。失礼だけど忘れてた。ちなみに一位は俺だよー。


「でもナギサと学年が違うから勉強にやる気が出ないんだよね……もちろん成績がいい方はたくさんいるけれど、どうしてもナギサには劣るから。どうせならナギサも新入生として入学すれば良かったのに」

「元々セインくんに勉強を教えるために入学したからそれは無理だよ。だけどそうだね……次のテスト、飛び級したら?」


 俺達が通う学園にも一応飛び級制度がある。学年が変わることはないけど、試験での成績が良ければ上の学年のテストを受けることはできたはず。


「ナギサは勝負してくれるの?」

「どうしようかな」

「本気で真面目に勝負したいな」

「んー……六学年の試験なら真面目に勝負してあげる。だけど今年の春に俺が受けた二学年のテスト。あれでも十分有名大学くらいのレベルの問題がたくさんあったと思う。アリスの成績なら飛び級させてもらえるだろうけど、相当難しいんじゃないの?」


 実は前、セインくんの兄君であるセリスくんに試験内容を聞いたことがある。六学年だと、筆記試験は前世で世界トップだった大学に匹敵するものもあるし、その他の楽器やら何やらは成績上位ならみんなプロ級。ずっと一位をキープしていたらしいセリスくんでさえ、筆記含めたすべての科目で七十点以上を取れたことがないのだと。それを聞いて、やっぱり完璧を求められる貴族が通う学園なんだなって思ったよ。レベルが高すぎるもんね。

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