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【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第3章 動き出す思惑

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77 銀河で一番

 ◇


「おいで、アリス」

「うん」


 あの後どうなったか、結論から言うと別々に入浴した。後でちゃんと話をしようって言ったら折れてくれたんだよね。


「まず深真のご当主(お父上)の密告だけど、今の俺にはどれも当てはまらないから安心して。あれはね、ストレスが大半だけど俺が負けず嫌いすぎて自分を追い込みまくった結果でもある。今の俺の悩みと言えば黒幕のことくらいだし、そんなに色々と抱え込んでいるようには見えないんじゃない?」

「どうだろうね。隠すのが上手だから分かり辛いけど、前のナギサに比べたら大丈夫そうかなとは思うよ」

「それでも今後は一人で抱え込まずに話す……努力をするって約束したから問題ないでしょ?」

「うん」

「そしてお腹の傷のことだけど、何でもない時に見せるのはこれが最後だと思ってよ?」


 そう言って前だけ服を(はだ)けて見せる。俺の様子を窺いながらそっと触れてくるアリスに『抵抗しないから好きにしなよ』と伝えた。これが最後。この傷に限らず今までたくさん心配をかけてきたからね、今日はもう全部曝け出してあげれば良いかなって。元々俺は自分の弱みに繋がること以外でアリスに嘘を吐いたことはない。もちろんアリスのことを思っての場合は別だよ。それも今日からは努力するって言ったんだから、実質隠しごとはなくなるようなもの。けじめだと思うことにするよ。


「やっぱり痛むの?」

「触られるくらいなら別に。ただ、気圧の変化や寒さで痛くなる時はあるよ。それも今なら魔法で何とかなるから大丈夫」

「痛々しいんだよね……あの時を思い出しちゃう。この話をするのは辛い?」

「別に、もう終わったことだから。誰の手にも終えなかったでしょ。でも殺されかけて、大事なものをたくさん失って、そんな状況で未来に希望を持てと言われる方が無理があったんだよねぇ……俺にとっては自分の命なんかより大切な物だったんだから」


 アリスには感謝してるよ。あの時、俺がすべてを諦めていた時。俺がどんなに冷たくしても切り捨てても、この子だけはそれまでと同じように接してくれていたから。心配の言葉をかけてくれるくらいで、それ以外では変に気を遣うでもなく、日常と変わるところはなかった。『日常』を失った俺にとってそれがどれだけ嬉しいことだったか、きっと誰にも分からないだろうね。俺が回復できたのはそんなアリスがいたから。だから俺はアリスにもらってばかりだって思ってる。たくさんのものを取り戻せたから。本人に言うことはないだろうけどさ。


「アリスがいなくなったら俺は何もできないなぁ」

「どの口が言ってるのかな? この世界で私の存在にも気付かず楽しそうにしていたじゃない」


 私は早い段階で気付いていたのに、ハーフとはいえ精霊の気配すら感じ取れなかったナギサにだけは言われたくないです! と、そっぽを向かれる。わざとらしく怒って見せてもかわいいだけなのにね。


「だってさ、転生者とか信じられなくない? 自分のことですら何がどうなってこうなったのか分からないのに、まさかアリスがいるとは思わないよ」

「精霊の気配は?」

「んー……常日頃そこら中で感じ取ってるから仕方ない!」

「はいはい。でも私はこうして再会できただけで一生分の運を使い切ってると思うくらいには幸せだったよ」

「俺も。アリスのことは銀河で一番愛してるし」

「規模……」

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