表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第3章 動き出す思惑

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

208/281

23 国王からの伝言

「わぁお……なんかすごい」

「遅いです」

「魔力を貸してあげたんだから許してよ。一応情報は得られたし」


 黒幕のお兄さんから情報を手に入れてルーの元へ戻ると、残っていた全員が彼の目の前で倒れていた。結構強いとか何とか言ってたのにしっかり倒してるじゃん。まだ起き上がろうとしてたからとどめは俺が刺させてもらったけど。


「意外と弱かった?」

「いえ、先ほども言ったようにしっかり強かったですよ。でもナギサ様の魔力を遠慮なく使わせていただいたのでこの通り」

「まあ怪我がないなら良いよー。でもどうしよ、黒幕については結構調べたからもう帰ろうかな。とりあえず今はこれ以上何も分からないだろうし」

「何の情報を得られたのですか?」

「ん? 例の黒幕はさっき俺が連れ出した人の弟だってこと。恐らく向こうの目的は俺に会うことだったんじゃないかな。自分達の情報を話してでも確認したいことがあったんでしょ、きっと」


 俺は黒幕の正体……とまではいかないけど黒幕に関する情報、向こうは俺に関する情報。お互いに探りたいことがあったから二人で会ってきたわけだよ。逆に言うならあんな風に直接会った時しか詳しいことは知れないということ。そして次に対面するのは恐らく最終決戦の時だけだと思う。

 これ以上切り込もうとしてもほとんど役に立つ情報は出てこないだろうねぇ。だったらすぐにでも帰りたい。予定よりは少し早いけどあまりアリス達の元から離れていたくないし。


「そうですか。弟、とだけ分かっても居場所などは分かりませんよね」

「うん。でも王族や貴族ではないと分かっただけ十分だよ。俺が気にすることでもないけど、どこかの国の王侯貴族なら後が面倒だから」

「そうですね。では帰る前に……この方々はどうなさいます? 連れて帰りますか?」

「連れて帰ったところでお荷物にしかならないだろうからこのまま放置で。生きてるし、あとのことは自分達で何とかするでしょ」


 洗脳は解けていないかもしれないけど、宮に帰りさえすれば追ってくることはできないから大丈夫なはず。とにかく、俺はあの人のせいで精神的に疲れたから今は何も考えたくないね。


「面倒な奴らと無駄に関わりたくないからもう帰るよ」

「分かりました。………あ」

「なに?」

「国を出る前に国王からナギサ様に伝言を預かっているのを忘れていました」

「んー……あのさ、ルー?」

「はい」

「笑顔で返事しないでよ。色々と聞きたいことはあるけどその前に、国を出る前っていつの話だと思ってるのかな」


 ルーだけ時間の感覚がおかしいの? 長生きする精霊だから? 俺の聞き間違いじゃなければ何週間も前の話だよ?


「それともこのタイミングで伝えるように言われたの?」


 そうじゃなければ不思議なくらい堂々としてる。意外に抜けてるところがあるから普通に忘れていた説が俺の中では濃厚だけど……どうなんだろうねぇ。


「伝え忘れていました。すみません」

「やっぱりねー。なんて言われた?」

「『嫌な予感がするのでお時間ある時にアルフォンスの様子を診ていただきたい』とのことです」

「もっと早く教えてくれない?」


 また体調が悪化したのかな……? たしかに最近会いに行ってなかったから知らない間に何かあってもおかしくない。アルフォンスくんは王太子で替えの効かない存在だから、本当に危ないようなら俺に気を遣うことなくすぐにでも診てほしいと言うはず。俺は彼らにそれを許している。だから今はまだ嫌な予感がするだけなのかもしれない。

 具合が悪いとか、そういうのじゃなかったら良いんだけど……

ご覧頂きありがとうございます。よろしければブックマークや広告下の☆☆☆☆☆で評価して頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ