表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第2章 亜麻色の光

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

144/281

70 彼らの企み

「観ていただけなのに疲れた……」

「私は笑い疲れた」

「じゃあ笑うなって」


 もう全力で抗議したい。せめて名前くらいは変えてくれたら良かったのに。変えたところで『精霊王』って言葉がタイトルに入っている時点で俺のことだと分かるだろうけどそれでも!


「でも残念な演技だったのはナギサ役とその敵役くらいじゃない?」

「俺役って言わないでよ。どっちも重要な役なのになんでもっと練習しなかったのか不思議」

「お兄ちゃんが言うにはトラブルがあったらしいよ。直前になって主役とその敵役が怪我をしたのだとか。主役の人達も頑張って練習していたんだって。馬鹿にしていたわけではなくて、ナギサに重ねて見ると面白かっただけです。ナギサ役と敵役の方、ごめんなさい。クレームはナギサにどうぞ」

「やめてよー」


 どこに向かって謝ってるの? また俺役って言ってるしさぁ……


「ナギサのクラスは次の次だったよね。もう舞台裏では準備しているんじゃない?」

「たぶんね。見に行く?」

「うん」

「……アリスはさ、俺に何か隠してるよね。何か企んでるでしょ」

「そ、そんなことないよ……?」


 いや、顔に出ちゃってるし。鎌をかけただけなんだけど、本当に隠しごとがあるんだね? それと、隠しごとをしていそうなのはアリスだけじゃなくて……


「セインくん、ランスロットくん、エリオットくん、アルフォンスくん、精霊、演劇」


 キーワードっぽい言葉を並べてみるとアリスの肩が跳ねた。この四人とクラスメイト、精霊達、それからアリスは最近俺から隠れて何かコソコソやってたみたいなんだよねぇ。


 俺が気付かないはずがないのに、仲間外れにするなんてひどいなー。


「え、えっと……ごめんね?」

「可愛く言っても誤魔化されないから。君は俺に隠れて何をしようとしていたのかな?」

「お……怒らない?」

「内容によるかなー」

「そこは怒らないって言ってよ……」


 なんで俺達はいたずらがバレた子供とその親みたいな会話をしているの? 俺はいつからアリスの保護者になったんだろうね?


「別に言いたくないなら言わなくて良いよ。どうせ今からセインくん達のところに行くんだし、その時にみんなから聞き出せば良いだけだからね?」

「うぅ……やっぱりナギサに隠しごとができるわけないかぁ……うん、安心して。『嫌がっても必死にお願いすれば最終的にはやってくれそうなこと』をみんなで考えていただけだから!」


 開き直ったね。嫌がっても必死にお願いすれば最終的にはやってくれそうなこと、って何なの? それをクラスメイト含む総勢数十名で考えていたってことー? 嫌な予感。嫌な予感しかしないね……?


 そもそも、いつの間にアリスは俺のクラスメイトとも仲良くなっていたわけ? 仲良くなってないと協力して変なこと企んだりしないよね? 何人かはアリスの悪口を言ってたくらいなのに、それを黙らせるって……やっぱりアリスって強かだし、かなりの人誑しだよねぇ……

ご覧頂きありがとうございます。よろしければブックマークや広告下の☆☆☆☆☆で評価して頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ