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【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?  作者: 山咲莉亜
第2章 亜麻色の光

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56 ちぐはぐ

 結局、隣の部屋も同じように破壊して調べてみたりしたけど何も見つからなかった。禁書室に宮の地図みたいなの置いてないのかな? 禁書は隠されているものも多いから、俺の知らなかった本がたまに出てくる。いつか禁書室を爆発でもさせる? いや、それを実行したら酷い目に合ってしまう。俺でも破れない強力な結界が張られているからね。


 それはそうと……


「ん? 私の顔に何か付いてる?」

「宝石みたいにキラキラしてて綺麗な目と形の良い鼻と口が」

「そういうのじゃなくて」

「本心なのに……ただ美味しそうに食べるなーって思っただけだよ」


 アルフォンスくんが水の宮にいた時に一緒に作っててハマったらしく、夕食は精霊が作ってくれた。最近精霊達がみんな料理好きになってるんだよねぇ。俺だけ仲間外れになっちゃうんだけどー? 前世で料理だけはどうしても上手くいかなくて悔しかったから頑張って練習してたのに、包丁を持てばいつの間にか手がズタズタで煮れば焦がすし、焼いたり揚げたりしたら食材が炭になって……

 約一年の奮闘で成長はなし。むしろ悪化したような気がした。俺ができるようになったのは料理後の後始末だけだね。最初は食材を無駄にするなと母さんに怒られていたけど次第に呆れられるようになったんだよ? あの母さんを呆れさせる俺、自分で言うのも何だけどすごくない?


 ここまで料理できない人って他にいるのかなと思う。俺は料理に関しては壊滅的なのに、同じ兄弟であるはずの直人くんはプロ顔負けだよ? 思い返すだけで悲しくなってくる。


 ちなみに今日の夕食はアリスが宮に泊まるからって張り切ったらしく、すっごく豪華。なんでか知らないけど、料理は水の宮で作るようになってる。火属性の精霊もわざわざ強力な結界張って作りに行ってるからね。さすがにみんな毎日は作らないし、水の宮以外で作る時もあるらしいけど。


「この世界って日本風? 地球風? ……なんて言うべきか分からないけど、前世とそっくりなのに、なんでカメラがないのかな」

「突然どうしたの?」

「さっき料理を運んできてくれた精霊様達が可愛かったなと思い返してたらふと疑問に思ってね」

「そう言われてみればたしかに……」


 考えて見れば不思議なところが多いんだよ。カメラの話はとりあえず良いとして、それでもちぐはぐというか……世界は過去の転生者の影響だって言ってたけど、彼らは自分が転生者であることは秘密にしていたらしい。でもセインくんやランスロットくんが『転生者』というものは伝説程度で知られていると言っていた。ということはどこかでバレたか自分から話したか、何かしら人々に影響を与えるものがあったはず。世界が俺に嘘を話したという可能性だってあるけど、それだと嘘を話すメリットが分からない。


 まだ俺の知らない何かがあるの? 俺の考えすぎかもしれない。だけどこれ以上面倒ごとに巻き込まれるのは遠慮したいかな……

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