表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/24

転生2

あなたは前世の記憶がありますか?


○月×日……


この日、山井出真太やまいでしんたという16歳の少年が病で死んだ。


そして少年の魂は黄泉の世界へ……


真太

「なんか前にも来た事があるような……デジャブかな!?」


閻魔の裁きを受けるため、彼は列に並んだ。彼は3番目で、2番目の死者の魂はアメリカ人男性で、名はガイ・ジーンだ。


そして1番目の魂の裁きが始まった。

六十代くらいの日本人男性で、名は金田増蔵かねだますぞうという。


閻魔

「金田、お前は多くの人からお金を騙し取った。よって地獄行きじゃ!」


金田は青鬼二人に連れたれて、地獄へ連行された。


閻魔

「次は、……ん?アメリカ人か」


真太

「(そういえば死んだ人はここで裁かれるのだから、いろんな国の人の魂が来ているんだよな~閻魔様は地球中の全ての言葉が話せるのか。すごいな~)」


閻魔は閻魔帳を開き、ガイの名を読み上げようとした。


だが……


閻魔

「GUY、グ、グワイ、JEAN、ジ、ジェイアン……あっ、ジャイアンだ!カモン、グワイジャイアン」


「閻魔様、彼はガイ・ジーンという男です」


真太

「(おい~もしかして英語が分からんのか!今までどうやって他国の死者を裁いてきたんだ!)」


閻魔

「ゴホン……え~ガイ・ジーン。アナタハ、ニホンゴワカリマスカ?」


真太

「(何で急に片言の日本語になるんだよ)」


閻魔帳にはガイのことは全て英語で書かれていた。


閻魔

「……おい!ちゃんと日本語に訳してから渡せよ」


「スンマセン。まだ出来てないみたいです」


閻魔

「しょうがね~出来るまで、現世に戻して、幽霊となってもらえ」


「はい」


真太

「(え?幽霊って裁きを待っている死者の魂だったの?)」


閻魔

「次、山井出真太」


真太

「は、はい」


閻魔

「お前は16歳という若さでこの黄泉の世界へ来た。お前の事を閻魔帳で調べたが、おまえ自身の中で重い罪といえば10歳の時にお菓子を盗んだことくらいか」


真太

「あ、あの時は考えが幼稚で……」


閻魔は真太の顔を鋭い目で睨みつけた。

真太は閻魔の威嚇に目を逸らした。

そして震えながら彼はこう言った。


真太

「僕には夢がありました。パイロットになって鳥のように大空を羽ばたくという夢が……」


閻魔

「まあ、お前の犯した罪はそれほど重くはない。新たに生まれ変わり、来世で幸せになるがよい」


真太

「そ、それでは……ん?待てよなんかこの光景前にも経験したな~最後はゴキにされて……」


閻魔

「どうかしたか?今ちょうどゴキブリがやっている最中だ。お前の魂をこのゴキブリの精子に」


真太

「(やっぱ!ゴキにするつもりだったかよ!ここはちゃんと言おう)鳥のようなじゃなく、鳥になりたいです!ちり取りとかじゃないですよ」


閻魔

「分かった」


そして時は流れ……

彼の魂が入った卵が誕生した。


後は卵から出る日を待つだけだ。


だが、その卵はスーパーへ……

そして卵焼きにされ、彼は再び黄泉へと戻っていった。


めでたし、めでたし



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ