天使と帝国
誤字報告ありがとうございますm(_ _)m
短いですがこれで投稿します。
ホントは前回と今回で1話の予定でしたが、前回あまりに間が空いてしまった為、2話に分けの投稿となりました……
分けてしまったのでなんか変な感じですね……
後日、手直ししようと思います……
トルムント帝国城前に数万人の民衆が所狭しと集まる。
マモル王からの重大な発表がと御触れがあり、何事かと皆不安げであるが、今までが今までだったのだ……マモル王のおかげで人並みの生活を取り戻しつつある帝国民は、何があっても以前ほど酷くはならないであろうと言う思いと、マモル王に対し絶大な信頼からか、何を言われてもマモル王に付いて行くと心に誓う。
そうして城前の広場が埋まる頃、真昼間だというのにまるで夜を思わせる様に辺りが暗くなる。
突然の暗闇に民衆は慌てふためき、パニックに陥りかけていた!
すると……
頭上から暖かな光が差し込んでくる。
何事かと皆その光の指す方向を見上げると……
なんと! 3体の純白の翼を持つ天使が舞い降りて来た!!
神々しいオーラを放ちなが舞い降りて来る天使達、暗闇の中その天使達の周りだけは明るくスポットライトをあびているかの様に照らしだされる。
天使達はゆっくりと舞い降り、王城のベランダに降り立つ。
貴族達は見覚えのあるその顔に驚きを隠せない。
そう! 3体の天使の顔はあの悪魔達のものだったのだ!!
皆が驚きの中
「そうか! そうだったのか!」
何故悪魔が人を救うのか……今まで疑問でしか無かった。
悪魔の姿は仮の姿だったのだ!
広場に集まる民衆は皆自ら膝をつき、両手を重ね祈りを捧げる。
だが驚きはそれだけでは無かった!
先程より更に神々しい光が頭上に照らさる!
皆が眩く光る頭上を見上げると……
そこには3対6枚の翼を広げ、舞い降りてくる見目麗しい少年の姿の天使が……
その顔を見た1人がある事に気づく。
「まさか……マモル王か!!」
静まり返っていたその場に絶叫が響き渡る!!
先程の3体の天使達より遥かに神々しいオーラに6枚の翼を持つ天使がマモル王!!!
もう、皆理解が追いつかない……
だが皆が涙を流していた!
我々を救って下さった方々の真のお姿……
マモル王であろう上級天使を皆が眩しそうに見つめる。
マモル王が王城のベランダに降り立つと、3体の天使はマモル王の後ろに下がり膝をついた。
民衆も頭を地面に擦り付け、祈りを捧げている。
するとまだ声変わりしていない少年のあどけない声が響き渡る。
「皆、おもてをあげよ!」
その言葉に広場に集まった数万の民衆が一斉に顔を上げる。
「僕は帝王マモル! この帝国を救う為に舞い降りた!!」
うおーーーーーー!!!
マモルの一言に怒号の様な叫びが起こる!
それをマモルは手をかざし遮ると
「この帝国に蔓延っていた前邪神の残滓は全て排除した! もう帝国はそれに悩まされる事はもう無い! 皆自由になったのだ!!」
うおーーーーーー!!!
「だが……聞いてくれ! これより更に巨大な敵が我が帝国、いや! この世界を脅かそうとしている! それはこの世界の創造主、言わば神の様な存在だ!!」
これには皆言葉を失う。
創造主? 神?
そんな存在がいたのか!?
そんな存在に対し、我々がどうにか出来るのか?
皆に絶望が走る……
それを感じ取ったのかマモル王が口を開く。
「そう! 相手は巨大だ、邪神などとは比べ物にならぬ程に……」
皆シーンとなりマモル王の次の言葉を待つ。
「しかし、如何に創造主や神と言えど、僕は皆を守る為抗い続ける! 現在、人族の勇者と魔王も我々と共に立ち上がってくれた!!」
おお! あの伝説の勇者と魔王!!
創造主が敵と聞き、絶望していた民衆に希望の光が指す!
「更に、奴らの手によって堕天させらていた我が同胞も手を貸してくれる! 皆上を見よ!!」
マモル王に言われ見上げると……
そこには空を覆い尽くす程の天使の軍勢が!!
「見よ!! 天使の軍勢総勢1万と5千! 我らの同士だ!! この軍勢を持って、必ず皆を守ると約束しよう! 創造主恐るに足らず!!!」
マモル王が勢いよく天に拳を突き上げると、大地を揺るがす怒号の様な歓声と共に
「「「マモル王万歳! マモル王万歳、マモル王万歳!」」」
マモルを称える声が鳴り響く!!
その声を聞きながらマモル王は城内に入って行った。
マモル王が城内に消えてからも暫くマモル王を称える声は鳴り響いている。
そのマモルはと言うと……
城内に入った途端カタカタと震えだし、涙目になりオノクリスに抱きついていた……
「だ、ダメだ……僕にはこんなの無理!! もうやらない! 絶対もうやらないぞ!!」
半べそでオノクリスに訴えている……
そんなマモルを抱きしめながらオノクリスは
「マモル様、素晴らしいかったですわ! 私が教えた通りちゃんと出来ましたね! よしよし」
愛おしそうにマモルの頭を撫でている。
「うん! マモル様、カッコよかったと思うよ! ちゃんと王様してた!」
しゃがみ込みマモルに目線を合わせ労うウァプラ。
「あのマモル様が……このコカビエル……感無量!」
目頭を熱くするコカビエル……
回りの目を気にせずに甘えまくるマモルに、マモルに甘々な天使達……
呆気に取られているオルマンは……ボソッと一言
「本当に大丈夫なの……か?」
一抹の不安を感じるのであった……
マモルがどんどん甘えん坊に……




