表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/117

神龍の誓い

ブクマありがとうございますm(_ _)m

後、誤字報告も(T_T)





「てな感じだね!」


 …………


 余りに壮大な話しにトオルとサラは絶句する。


「そんでさあ、今回は勇者だけじゃなく、邪神も創造主アルファのシステムから外れた者だったし……何かしら動いて来るのは確実ね!」


 ふむ……まあその創造主が身体を欲しがっているのは分かった。


「もしかしたら……俺とかミコト、マモルが狙われるかも知んないって事?」


 呪いの解けた天使達は


「もし、貴方の強さをアルファが知ったら間違い無く興味を示すわね……」


「だな……恐らく1番に狙われるのは勇者……あんただよ」 


「魔王もマモル様も当然狙われるかも知れないが……」


 それに……とオノクリスは付け加える。


「ここにはあちら側のスパイもいるから!」


 ああ……何となくだけど想像出来たよ……


「神龍達の事か?」


 ケンヤの一言に神龍達は動揺を隠せない。


「流石勇者ね! 私達が呪われた際に闇龍がアルファの元に向かうのを邪魔したのが天使と……そこに居る神龍達だもの!」


 …………


「そのせいで闇龍も私達同様に、あんな醜い八咫烏の姿に変えられてしまったの」


 すると深い闇の霧が発生し闇龍が姿を現す。


「……当時の事は致し方無いと俺は思っている……、それまで我々は奴の駒だったのだからな。反旗を翻そうなどとは思うまい……俺は恨んではいないよ」


 ケンヤはトオル達に向き直り神龍達に


「なあ、ここは十分な広さがある。とりあえず具現化しろよ」


 ケンヤの言葉を受け具現化する3体の神龍。


「んで、お前達はどうするんだ? その創造主アルファの側につくのか? 正直俺はお前達が創造主側に付いても構わないんだが……」


 その言葉に絶句する神龍達!


 天使達も驚いている。


「ん? 変な事言ったか? 敵なら今ここでボコるだけだよ?」


 フロストドラゴンは溜息をつく


「それは今ここで何方に付くか選べって事?」


 真っ直ぐケンヤを見つめ問う。


「いや、そうじゃ無い! 今悩んで決めるぐらいならここでボコる!! 悩むって事はもうそれだけでトオルとサラ、ミコトを裏切ったって事だ! 俺の事はどうでもいい、俺の大事な仲間を裏切って悲しませるな!!」


 アイテムボックスからドラゴンバスターを取り出し神龍達に切っ先を向ける!


「どうなんだ? 俺の仲間を裏切るのか? 即答しろ! 直ぐに答えなければお前達を消滅させる! 先ずはお前だ! フロストドラゴン!」


 ドラゴンバスターを振り上げ今にも斬り掛かかろうかというその時


 ドンっ!


 ケンヤの身体に何かがぶつかって来た。


 トオルがケンヤの前にぶつかる様に飛び込み、両側にサラとミコトが抱きついている。


「ケンヤさん待って! 光龍さんは僕を裏切ってなんかいないよ!」


 トオルが叫ぶ!


「お兄ちゃんの言う通り、フロちゃんも私を裏切ったりしてない!」


 サラも涙を流し訴える。


「ケンヤさん落ち着いて! 雷ちゃんも裏切ったりしてないの! 神龍達の話しを聞いてあげて!」


 俺達のやり取りを見ていた神龍達は俺の前に並び


「信じて貰えるか分かんないけど、私達はこの子達を気に入ってるのよ……アルファはまた人族や魔人を間引く為に動くと思う、それはサラちゃんも含まれるのよ! そんなの許せないの! 絶対サラちゃんを守るって決めたのよ!」


 フロストドラゴンが叫ぶと


「私もよ! 私もミコトちゃんの事大好きなのよ! 絶対、絶対、ミコトちゃんを守るわ!」


 雷龍も叫ぶ


「私はトオルを尊敬している……氷結の言う通り、アルファは今回人族を間引け無かった代わりに何かしら動くであろう……勇者よ私はトオルと共に高みに登ると誓ったのだ! 何れ勇者よ、貴方の居るその高みに! その誓いが叶うまで、私はトオルと共にある! そこに裏切りなど存在しない!」


 光龍も珍しく饒舌だ。


 ケンヤはニヤリと笑うと


「言質取ったぞ!」


 はあ???


 皆、目を丸くする。


「いやな、お前達神龍の本音が聞きたくてな! ちょっと脅してみた」


 ちょ、ちょっと……


 その場で崩れ落ちる神龍達……


「ただ……本当にちょっとでも悩む仕草見せたらボコって言う事聞かせようとは思ってたけど……」


 神龍達はブルって震える……


「ククク……あはは! さっすがケンヤだ! 頭のネジ飛んでるな〜ククク」


 マモルが涙を流し笑っている……


 頭のネジ飛んでるは酷くね……


 マモルの笑いに天使達も釣られる様に笑いだし


「まあこの勇者にびびってる神龍の姿を見れたって事で溜飲を下げてあげるわ! ククク……」


「だな! クク……」


「しかり! クククク……」


 な、何がそんなに面白いんだ?


 天使とは俺達と笑いのツボが違うのかもしれん!



「でさあ〜、コレからどうすんの? まだケンヤ達の事は気付かれて無いとは思うけど、間引きは出来て無いし、多分だけど邪神のマモルに何かしら接触して来ると思うのよ!」  


 シルは先ずマモルにアルファが接触して来ると言う。


 オノクリスは少し考え


「シル様、その事は常々考えておりました。帝国には以前の邪神、その残滓のせいで姿形が邪神のままの者達が多数存在しています。その中の者を影武者に使おうと思っております。使者として天使が遣わされると思われますが、ただの使いの天使に本物か偽物かの区別は難しいかと。そうして時間を稼ぎ奴に対抗するべく体制を整えます」


「体制を整えるってどうするんだ?」


 天使や神龍に呪いを掛ける相手だしな……


「先ずは……やはり戦力の増強! 仲間の堕天使達の呪いをマモル様に解いて頂きます。マモル様、神獣のアイテム残りどれ程ございますか?」


 マモルはコンソールを開き確認すると


「あ……これアイテム欄に数量が出ない……って事は……」


 ケンヤとミコトは目を見張る!!


「じ、じゃあそのアイテム……無限って事!?」


 ソードマジックファンタジーに置いて、通常消耗アイテムは数量が記載される。


 その数量が記載されてないと言う事は……


 無限に使用可能と言う事なのだ!


「マジかよ……そんなチートアイテムが……けどこれで呪い云々は気にしなくて大丈夫って事だな!」


 オノクリスは頭を振り


「余りに現実離れし過ぎですが……それなら堕天した仲間が復活致します! 私達同様、上級天使も数名存在しておりますので、戦力としては申し分ないかと!」


 なら後は俺達だな! 先ず俺達がやる事は……


「ミコト、帝国にゲートを繋げよう! いざと言う時、直ぐ行き来出来た方がいいだろう。それと……面倒臭いけど報告は必要だな……、これは流石に王都に行かなきゃダメだろうな。後は単純に強さだ! レベルを上げないと! ミコト、トオル、サラ、ダンジョン巡りするぞ!」


 トオル達は頷き、ケンヤと今後の事について話し合う。



 すっかり蚊帳の外の闇龍……


「私はどうしたら……」 


 話し掛けるが……皆真剣に計画を立てており、闇龍の言葉は皆の耳に届かない……


 そんな闇龍の元へアバロンが訪れ


「何故か他人とは思えないでござる……」


「上級魔人か……一応私も神龍なのだが……この疎外感……」


 アバロンはフッと笑い


「やはり拙者と同類でごさるな……闇龍よ、知ってるでござるか? 拙者……勇者パーティの一員なのでござるよ! 一員なのでござる! なのに……パーティに参加してまだ1度も……1度も戦闘に参加していないのでござる!!」


 ま、マジで!!


 目を見開く闇龍……に自嘲気味に笑顔を向けるアバロン。


「…………見つけた」


 一言呟くと漆黒の霧に変化しアバロンの中に入って行く!


「闇龍殿!?」


 アバロンの右手に漆黒のバングルが装備される。


「敬称は不必要! 私はアバロン、お主と同類だ! この私の力役に立ててくれ!」


「闇龍……」



 なんとも切ないコンビの誕生であった……


 









 



 


 




 



 



アバロンさん(T_T)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 更新おつかれさまです。 明確な敵が現れて、皆一致団結。いざ!! って感じで続きが楽しみですね。 [一言] シルは先ずマモルにアルファが接触して来ると言う。  確かにその考えは賛成だ! …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ