闇龍とマモル
ブクマ&評価ありがとうございますm(_ _)m
誤字報告もありがとうございます(T_T)
あんな短い文章なのに気付けない私って……
今回遅れると言ってましたが、時間が取れたので短いですが投稿しました!
もしよろしければ、ご意見ご感想もお待ちしておりますm(_ _)m
「へーっ! お前がダークドラゴン、闇龍かあ!」
闇龍の居るダンジョンに無邪気な子供の声が響く。
八咫烏を興味深く見つめるのは邪神のマモルである。
マモルの後ろには3体の悪魔が控える。
オノクリス、ウァプラ、コカビエルだ。
八咫烏はマモルの力の波動を感じ取り目を剥く!
「こ、これが今回の邪神……なんと凄まじい!!」
ゴクリと生唾を飲み込む。
マモルは八咫烏に興味を示し
「お前さあ、どう見てもドラゴンには見えないんだけど……ってか八咫烏じゃん!」
振り返り、オノクリスに問う。
「こっちの世界じゃあ八咫烏も龍種なの?」
オノクリスは首を振り
「いえマモル様、その闇龍はとある事情で姿を変えられているのです……呪いですね……」
呪いね〜と、闇龍を覗き込むマモル。
まるで実験動物を見る様な目に八咫烏(闇龍)は震える。
「これ……解呪出来るかも?」
そのマモルの一言に悪魔達は驚愕する!!
「ま、マモル様……それは……本当でしょうか?」
オノクリスが尋ねると
「うん、解呪が得意な神獣持ってるから大丈夫だと思うよ! ホントは呪う方が得意な神獣だけどね!」
得意そうに語るマモルだか……
(((神獣???)))
聞いた事のない種族に困惑する悪魔達。
「し、しかしマモル様? このオノクリスにでさえ解呪出来なかった呪いですよ? 悪魔の私でさえ……」
マモルはその言葉を遮りニヤリとすると
「まあ見ててよ!」
召喚を始める!
光る魔法陣が現れ、魔法陣から光が伸びてゆく。
何が現れるのか闇龍と悪魔達はその魔法陣を凝視している。
魔法陣の光が爆ぜると……
そこには球体型の魔物が!
球体の身体から何本もの触手の様な物が伸び、ウネウネと蠢いている。
球体の中心部に10数個の目があり、中心部にある一際大きな目は紅く揺らめいでいた。
見た事の無い魔物……いやマモル様は神獣と……
「ま、マモル様、この魔物は……」
「コイツはイービル・アイ、魔物じゃなく神獣ね!」
ウァプラはイービル・アイを気持ち悪そうに見つめ
「マモル様……その神獣ってなんなんだ?」
マモルは腕を組み、ん〜と考えた後
「確か設定では魔物が神化すると神獣になるんじゃなかったかな?」
魔物が神化!!!
そんな事が起こり得るのだろうか!?
「僕もそこら辺はあまり説明読んで無かったからね! 確かケンヤは良く知っていたな……僕との戦闘中にも色々語ってたっけ! ウザイだけだったけど……」
悪魔達に更なる衝撃が襲う!
あの勇者はその力だけで無く、知識まで豊富なのか……
動揺する悪魔達をよそに
「じゃあ解呪するよ! イービル・アイやれ!」
マモルに指示され、イービル・アイが闇龍に目を向けると、中心部にある紅い目が怪しく光る。
闇龍の八咫烏の身体がイービル・アイの目の色の様な紅いオーラに覆われた!
「くっ!」
苦しむ闇龍を心配そうに見つめる悪魔達。
紅いオーラが段々と膨れ上がり、紅がドンドン濃くなって行く。
濃くなった紅に闇龍の姿が見えなくなると
バサッっとまるで液体が降り落ちる様にオーラが崩れおちた。
するとそこには……
黒々とした光沢を放つ美しい鱗を持つ、10メートル程の巨大な龍の姿が!!
巨大な体からは闇のオーラを発し、その目は先程迄とは違い強い決意を感じる。
悪魔達は呆然とする……
自分達がこの数百年、解呪を試みるも失敗していたのだ!
それをこの僅かな時間で!!
呪いの解けた闇龍はマモルに向かい頭を下げた。
「邪神……いや、マモル様、貴方の望みはこの闇龍がお助けしよう! なんでも言ってくれ!」
闇龍はマモルに忠誠を誓う。
「特にないよ! あっ! これからココに勇者と魔王がくるんだよね〜、どっちかと一騎打ちしたいんだよ! だからさあ、オノクリス達と一緒に他の奴らが邪魔しないようにしてよ!」
あの勇者と一騎打ち!!!
オノクリスの計らいで、雷龍との戦闘を見ていた闇龍。
「あの勇者……ケンヤといったか……マモル様、勝てる自信はあるのか」
「お前もアレ見たの? 凄かったよね〜! 以前より強くなってるみたいだった! けど僕も強くなったからね! 絶対負けないよ!」
自信満々で応えるマモル。
確かにこのマモル様なら互角に闘えるかもしれないが……
闇龍は悪魔達に顔を向けると
マモル様のお好きな様にと目で訴えてくる。
アレの事を思えば勇者との戦闘は避けた方が懸命なのだが……
マモル様が望んでいるのであれば!
「承知した! 邪魔をさせない様、この闇龍力を使わせて貰おう」
アレの事も含めて……
闇龍と悪魔達が決意を新たにしていると……
パキッ!
何かが割れる音が……
何事かと辺りを見渡すと、イービル・アイの外皮に亀裂が入っている!
亀裂はドンドン広がり、触手も剥がれドサッと地面に落ちる!
ズサっ! と言う音と共に崩れさり、元はイービル・アイであったであろう砂の山が出来上がっていた。
「あ〜あ、かなり強力な呪いだったみたいだね! 力使い過ぎたみたい……なかなかレアな神獣だったのにな……」
マモルはそのイービル・アイの砂? と魔石をアイテムボックスに全て仕舞う。
「折角だしね! 神獣の砂なんてレアアイテム、何かの役に立つかも!」
満面の笑みを浮かべるマモルに闇龍は
(オノクリスが言う様に確かに子供だな……我々が正しく導かねば!!)
心に誓う闇龍であった。
マモルのアイテムボックスに仕舞われた神獣の砂。
その説明欄に
神獣の砂
元はイービル・アイ
呪いや解呪の力を宿す神秘の砂。
呪いを受けていない者には強力な呪いを、呪いを受けている者には強力な解呪の力を発揮する。
その効力は絶大極まり、堕天した天使や神族にもその効力を発揮する。
正に奇跡の砂である。
と言う記載が!!
神獣の砂を掴んだその手のひらは……
本来のマモルの肌色に変化していたのだが、マモルはまだ気付か無いでいた。
イービル・アイ(  ̄▽ ̄)スゲェェェ




