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平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


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光の龍①

ブクマ&評価有難うございますm(_ _)m


短めですがこれで投稿します。


次回遅れると言っておりましたが……この続き作者自信も気になるので、出来るだけ早く書き上げたいと思いますw

 フロストドラゴンに乗り、光龍が閉じ込められているダンジョンに向かうケンヤ達。


 超スピードで飛ぶフロストドラゴンのおかげで、飛び始めて数時間でうっすらダンジョンのある山脈が見えて来た。


 3000から4000メール級の山脈、その1番高い岩山にダンジョンは存在する。


 山脈が見え始め徐々にスピードを落としていく。


 トオルとサラはフロストドラゴンの飛ぶスピードに感激していた。


「めっちゃ凄かったな! まわりの景色がビュンビュン流れて!」


「お兄ちゃん下の景色も凄かったよ!」


 そんな2人の話しもケンヤの耳には入って来ない。


 ずっとミコトの腰に手を回し、身体を密着させているのだ!


 ひたすら無になる為に何やら呪文の様なものを呟いている。


「臨兵闘者皆陣烈在前、臨兵闘者皆陣烈在前、臨兵闘者皆陣烈在前…………」



 なぜ、九字護身法!!!


 

 ミコトは心の中で突っ込む!


 ただミコトも回された腕に、密着している背中にケンヤの温もりや鼓動を感じ、カチカチに固まってしまっている。


 そんな2人を見てシルが……


「ミコトはともかく……ケンヤ……中学生?」


 う、うるせえ!!!


 

 

 だんだん目的の山脈が大きく見え始めて来ると


「あれ? 光龍ちゃん……それヤバくない?」


 何やら呟くとその場で急ブレーキ!


 フロストドラゴンの言葉に皆岩山の方を見る。


 すると!


 岩山の左側から、1本の光の線が斜めに現れると、その光の線が扇状に岩山の右側まで一瞬で走る!!


 なっ! れ、レーザー!?


 ケンヤが目を見開く。


 少し遅れて「ビーーン」と音が聞こえた!


 岩山の頂上付近が真っ赤に融解し始める。


 すると…………



 ズガーーーーーーン!!!



 大爆発を起こす!!


 物凄い爆風と粉塵がケンヤ達を襲うが、ミコトはいち早く結界を張り難を逃れた。


「み、皆さん! 大丈夫ですか!!」


 ミコトは振り向き皆の安全を確認する。


 ケンヤ初め、トオル、シル、サラ、アバロン皆無事の様だ。


「ドラゴンさんも大丈夫?」


「あら! わたしの心配もしてくれるの? 感激〜! 一応わたし神龍やってるし〜、問題ナッシング!」 


 それに……とフロストドラゴンは付け加える。


「魔王ちゃんはシルちゃんのパートナー、ケンヤちゃんの恋人さんでしょ? ドラゴンさんなんて堅苦しいからフロちゃんって呼んでね」


「「こ、恋人!!!」」


 ケンヤとミコトは真っ赤になり縮こまってしまった……


 シルは溜息をつき


「やっぱりケンヤって……中学生……」


 シル……後で100回殺す……


 

 

 山脈から粉塵が収まると……


 それまであった岩山は中腹から崩れ去り、無惨な姿を晒していた。


 その崩れた中心部から何やら巨大なものが飛び立つ!


 大きく翼を広げたソレは、崩れた岩山の中心部を睨みつけていた。


 体調は10メートルはあるであろうか、大きく翼を広げたその身体は更に巨大に見える。


 フロストドラゴンより一回り大きく、白金色に輝くその身体は竜族にもかかわらず、鱗ではなく鳥類の様な羽に覆われていた。


 大きく翼を羽ばたく度、白金色の羽がその周りに舞い散る。


 幻想的なその姿にケンヤ達は見入ってしまう。


 すると……


「光龍ちゃーーーーん!!」


 ………………神秘的な雰囲気が台無しです。


 フロストドラゴンに呼ばれた光龍は目だけ此方に向けると


「フッ」


 とだけ言い、また崩れた岩山の中心部に目を向ける。


 …………そう言うキャラなのね。


 突っ込みを入れたいが、只事では無いようなのでガマンするケンヤ……


 それは置いておいて……


 光龍の視線の先に目を向けると……


 ゲッ! な、なんだアレ!!


 見た目はトロールだ……たが……デカい!!


 7、8メートルはあるんじゃねえか?


 巨人種であるサイクロプスより遥かにデカい!


 その巨大なトロールに向け光龍は口を開けると、その口の回りに光の粒子が集まり収束していく!


 ビーッン!


 甲高い音と共にレーザーの様な光線がトロールに向かう!


 やったか!?


 しかし、なんとトロールはその手に持つ粉砕棒(ふんさいぼう)で防ぎ光線を弾いてしまった!


 ズガガガガガーーーーーーン!!!


 弾かれた光線が大地を削り取る!!



「2大怪獣大戦争!!」


 思わず叫んでしまったケンヤ……


「あのトロール……あんな巨大なのに光線を防いだスピード……凄いな……」


 誤魔化す……


「それにアレは粉砕棒? あの光線を防げるなんて何で出来ているのかしら……」


 ミコトが乗っかってくれた……ホッ


 そんな会話を他所に、光龍とトロールの対決は続いている。


 トロールは上空に対する攻撃手段は持たないが、光龍の攻撃もトロールに防がれてしまい、膠着状態に陥っていた。


「わたし……加勢しようかしら……」


 フロストドラゴンが呟くが、それをケンヤは止める!


「あの破壊力にお前のパワーまで加わったら、この地表ごと消滅しちゃうでしょ!」


 皆が青い顔で頷いている。


「じゃあどうすんのよ! 急いでるのよ! アレ無視して次行く? そんな訳には行かないでしょ!」


 確かにフロストドラゴンの言う通り……


 仕方ない……俺が……とケンヤが飛び降りようとした時


「俺が行ったらダメですか?」


 なんと、トオルが手を上げている。


「俺にあの巨大トロールを倒すのは無理だけど、防御を邪魔して光龍さんの攻撃が当たる様にすれば……」


 トオルは俺の目を見る。


「このメンバーの中でケンヤさんを除いたら、俺が1番スピードがあります! 撹乱は軽戦士のお家芸です! やらせて下さい!」


 ん〜……、撹乱だけなら……トオルも人族の限界は既に超えている。


 いざとなれば俺が介入すれば……やらせてみるかっ!


 じゃあと、ケンヤはアイテムボックスから1振りの剣をトオルに渡す。


「け、ケンヤさん……これって……」 



 7聖剣


 7人の聖者が宿ると言われる軽戦士用の剣。

 レベル45以上で装備可能。

 一般的に軽戦士用の武器は刀身が短く、攻撃力に劣る場合が多いが、この剣にはそんな常識は通用しない。

 この剣を抜けば、その刀身から7色の光の刀身が姿を現し、短い間合いをカバーしてくれる。

 その威力も素晴らしく、この7聖剣の上に7星剣と呼ばれる、軽戦士最強の剣があるが、それに次ぐ威力を誇る。


 剣を鞘から抜き、7色に光る刀身を眺めるトオル。


「それ……トオルにやるよ、俺が持っていても意味ないからな! その剣ならあのトロールにもダメージ入ると思うから」


 ゾクリと震えるトオル。


 この剣を貰った事でケンヤに認められた様な気がしたのだ!


 トオルはメンバー皆を見渡し、最後にケンヤと目が合うと力強く頷く!


「では、行ってきます!」


 フロストドラゴンの背から飛び降りた。




「お兄ちゃん……大丈夫かなあ……」


 不安そうに呟くサラにアバロンはサラの頭を撫でながら


「心配ないでござるよ! サラ様もトオル殿の強さを認めているのでござろ? もしかするとトオル殿だけで、あのトロールを倒してしまうかもしれないでござる」


 サラはアバロンを見上げると小さく頷き、飛び降りたトオルに視線を送るのだった。


 








 

 

 




ケンヤ……情けない……

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