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平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


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衝撃

ブクマありがとうございますm(_ _)m


前回、前々回と真面目なお話しが続いたので、今回後半少し遊んでみましたww

 ケンヤ達がダンジョンを出ると外は暗く、天幕に居る兵士達も見張りを残し皆寝静まっていた。


 見張りの兵士には皆を起こさない様に指示を出し、今日はもう解散しようとした時、サラの指に嵌る白縹色の指輪から


「あ……邪神が……産まれちゃった!!」


 !!!!!!


 皆に衝撃が走る!


「あらら、これ……ヤバいわよ! 前の奴なんか比べ物にならない位パワーが……私はもうサラちゃんのだから問題ないけど、他の神龍ちゃん達……召喚されちゃうかも……」


 以前の邪神より更に強力! そこに3体の神龍の力が加われば……


「急いだ方がいいな! どのダンジョンに居るか分かるか?」


 ケンヤは声の主、フロストドラゴンに尋ねる。


「モチのロンよ! 2体、光龍ちゃんと、雷竜ちゃんは魔族領のダンジョンに閉じ込められてるわね〜、ダーク君(闇龍)は人族側、1番近いのはここからまっすぐ西にあるダンジョンに、光龍ちゃんがいるわ!」


 ここから西にあるダンジョン……サーチャーであるカシムは、そのダンジョン迄の距離を想像し絶望する。


「そのダンジョンは恐らく岩山の中腹にあるトロールのダンジョンの事だな……そこまで行くのにここからだと馬車で半月程かかる……、そして険しい岩山を登らなければならない! 絶望的だな……」


 そんなカシムの言葉にフロストドラゴンは


「あら、そんな事? わたしが飛んで行けばそんな距離一瞬よ! 一瞬! 凄くな〜い」


 そう言うとフロストドラゴンはその場で具現化し


「5人迄なら背に乗れるよ〜! さあさあ早く行こ!」


 5人……


 ケンヤ達勇者パーティ、ミコト達魔王パーティの面々はそれぞれ顔を見合わし、トオルとサラ、アバロンは絶対ついていくと言い出すと、カシム、マリア、オズマも譲らない!


 フロストドラゴンは溜息をつく


「もー! 決まんないの? じゃああたしが勝手に決めるわよ! 勇者のケンヤちゃんと、魔王のミコトちゃんは決定ね。後、わたしの宿主のサラちゃんも! 後は……実力で魔人さんかな、んで残りの人で1番レベル高いのは……トオル君ね! はい! 決定!!」


 魔族達は唖然とする……


 トオル以外のメンバーはまあ納得出来る…………だが……


「し、失礼ながら其方のトオル君? 殿? が我々よりレベルが高いと? 信じられないのだが……」


 オズマが不満を露わにする。


 同じ子供でもサラは分かる。


 元々そこそこの魔力を持ち、今は神龍を取り込んで、その魔力は絶大だ!


 だが……


 トオルはただの子供にしか見えない……一応勇者パーティの一員なのだからそこそこの腕は立つのであろう。


 しかし、魔族の上位にいる自分達より強いなんて到底思えない!


 魔族達3人の避難めいた目がトオルに突き刺さる。


 トオルはその視線を受け、下唇を噛み締め下を向いてしまう……



 ケンヤ達パーティと魔族達との間でピリ着いた空気になる………………すると

 

「何言ってんの? ウチのトオルじゃ不満? お前達……トオルに喧嘩売ってる? トオルに喧嘩売るって事は俺に喧嘩売るって事だよ?」


 こめかみをピクピクさせながらケンヤが怒る。


 魔族達はケンヤから物凄い威圧を受け震え上がってしまった……


 こ、これが勇者の威圧!!


 す、凄い! 世界を救うと言われる訳だ!


 そんなケンヤの威圧を受けながらも、オズマは気力を振り絞り立ち上がる!


 全ては魔王について行くため……


「な、納得出来んものは納得出来ん!!」


 そんなオズマを見てケンヤはトオルを振り返り


「トオル、コイツらに今のお前のレベルを教えてやれ!」


 本当なら他人にレベルを教えるなど言語道断である。


 しかし、実力を示すにしても時間が惜しい。


 魔族達を納得させる為には仕方のない事であった……


 トオルはケンヤに本当にいいの? と目配せした後、魔族達に向き合い


「えっと今は46です」


 !!!


 魔族達に衝撃が走る!!


 トオルとサラは更にレベルが上がっていたのだ!


 カシムは衝撃を受ける!!!


 このまだ幼さが消えていない子供が……人族の限界を既に超えているだと!!


「ば、馬鹿な!! 嘘ではあるまいな!」


 オズマは吠えるが……


「あら! トオル君のレベルは本当よん、フロストドラゴンのわたしが保証するわ! レベルだけじゃなく、その将来性も貴方達より上ね!」


 神龍に言われその場で崩れ落ちる魔族達。


「お前達……、お前がウザいからわざわざ教える必要のないトオルのレベルを公開してしまったんだ……この落とし前……帰って来たら覚悟しとけよ」


 項垂れているオズマの胸ぐら掴み怒りを露わにする。


 ケンヤに胸ぐらを掴まれ恐怖で泡を吹きそうになるオズマ。


 その様子を見かねたミコトはケンヤに近付き、そっとその背に手を添え頬を添える。


「ケンヤさん、魔族達がごめんなさい……怒りを沈めて……トオル君に失礼をした事、私からも謝ります。後でこの方達にもちゃんと私から叱っておきますから……」


「キャッ!!」


「フロちゃん! しーーっ!」


 フロストドラゴンの叫びとシルの声が聞こえるが、ケンヤとミコトの耳には届かない……


 ミコトの体温を背中に感じ、急激に怒りが収まっていくケンヤ。


 オズマから手を離し振り返ると、今にも泣き出しそうなミコトの姿が……


「わ、悪い! ミコトの仲間達だったな…… 」 


 謝るケンヤにミコトは首を振り


「ケンヤさんが謝る事はないですよ、トオル君を侮辱したオズマさんがいけないんですから!」


 ミコトはオズマをキッ! っと睨むと腰に手を当て


「オズマさん! さっきのトオル君に対する態度や言動良くないですよ! マリアさんとカシムさんも……メッ! です!!」


 メッ! だ……と……!!


 魔王であるミコトに叱られシュンっと仕掛けた魔族達は、最後のメッ! の可愛らしさに複雑な表情を浮かべる……


 ケンヤはと言うと……


 し、叱られてみたい……


 15の女の子に叱られてみたい願望に取り憑かれるのであった…………





「もう良いかしら? 本当に急がないとヤバいのよ! 早く背中に乗って!!」


 ハッとする面々。


 まずアバロンがトオルとサラを抱え、フワリと浮き上がるとフロストドラゴンの背に乗り、2人を自分の膝の間に入れる。


 トオルとサラはアバロンに抱き抱えられながら、辺りをの景色を見て


「うおー! すっげー!! ドラゴンに乗ってる!」


「凄く高ーい!! お兄ちゃん見てみて! すっごい景色!!」


 ご満悦である……


 ケンヤはその様子に苦笑しながらジャンプ!


 トオルとサラの前に陣取った。


 シルは当然ケンヤの肩だ!


 ミコトはと言うと……


 魔法で浮き上がると、しばらく悩むが……意を決しケンヤが跨ぐ膝の間に入った!


 ぶはーーーーーー!!!


 ケンヤの心情だ!


 もう1度


 ぶはーーーーーー!!!


 で、ある……


 ミコトは真っ赤になりケンヤの膝の間で小さくなっている。


 まあ! まあ! まあ!


 フロちゃん! しーーっ!


 何か聞こえたが、それ所ではない!!


 

 シルとフロストドラゴンは顔を見合わせるとニヤリとし……、突然その背にある翼を広げ急上昇すると……物凄いスピードで急加速する!!


 思わぬ出来事にケンヤはミコトが振り落とされ無いように、思わずミコトの腰に手を回し身体を密着させる!


 !!!


 こ、これは……ヤバい……


 ミコトの体温や匂い……柔らかさがダイレクトにケンヤに伝わる!


 フロストドラゴンはボソッと呟く……


「…………サービスタイム」 


 くっ!


 俺……が、頑張れ! 理性を保つんだ!


 そうだ! 無だ! 無になるんだ!


 賢者だ! 賢者になるんだ!


 大賢者に……俺はなる!!


 い、いや……何か違う……


 


 そんなあたふたするケンヤを後方から生暖かい目で見つめるトオルとサラ……


 アバロンは微笑ましくウンウンと頷いていた。



 勇者パーティと魔王のミコト



 一路、光龍の居るダンジョンに超スピードで向かうのであった。



 

 







 


 




 

 


 

ミコトさんが積極的です! (っ ॑꒳ ॑c)マッ‬

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