みこと
ブクマ&評価ありがとうございますm(_ _)m
後、今更Twitterなるものを始めたんですが、全く使い方わかりません(T_T)
学校からの帰り道
「今日は頑張ってレベル50を目指そう!」
そう言いながら1人の少女が走る。
西園寺みこと 15歳
彼女は今、とあるゲームにハマっていた。
【ソードマジックファンタジー】
超王道のオンラインRPGだ!
既に発売から2年程がたっているゲームで、今どきの女子高生がハマる要素などない。
2年もすれば真新しいゲームは続々と発売される。
彼女は半年前、中古でソフトを購入、そのチープなタイトルに惹かれて買ってしまったのだ。
そしてプレイすると……
楽しかった! 今とは違う自分になれる。
単独でもプレイ出来る所がさらに良かった様だ。
彼女は学校では浮いている存在だった。
その美しい容姿のせいで…………
男子からは憧れの目で見られ、女子からは嫉妬される。
正直学校がウザかった。
中学時代はまだ良かった、それなりにモテはしたが……
これが高校に入ると一変する。
男子はことある事に告白してくるし、また遠くからチラチラ見られるのもウザイ!
女子は女子で嫉妬からから、イジメまでは行かないが、似たような事は何度もされている。
そんな彼女が現実逃避でゲームにハマるのは仕方のない事だった。
彼女がゲームのアバターに選んだのは
種族 魔族
職業 魔導師
種族はヒューマン以外にも獣人やエルフ等色々選べるが、魔族を選ぶ人はほとんど居ない。
魔族は初期値は高いが、レベルを上げる為に必要な取得経験値が、ヒューマンより遥かに必要。
つまり、レベル上げが大変なのだ。
レベルが上がれば強力な種族なのだか、大概のプレイヤーは上がりきるまでに挫折、リセットして再度設定し直しプレイする、いわく付きの職業だったりする。
魔導師は魔術師の上位職業で、種族が魔族でないとなれない。
ちなみにヒューマンの魔術師の上位職業は賢者になる。
魔導師も上位職業とあって熟練度を上げるのは大変だ。
魔族&魔導師のコンボ……最悪にレベルが上がらない。
ただ上がれば見返りはデカい!
そう思い、みことはひたすらレベルアップに励んだ。
そしてある日、あまりにもレベルが上がらない焦りから、強力な魔物のいるダンジョンに入ってしまう。
ダンジョンに入って少し進む……ムリだと思った。
攻撃しても全然相手のHPは減らない……代わりに相手の攻撃1発でHPがレッドゾーン突入だ……
しかも逃げられない! 終了かあ……って思っていたら
「ずぱーーん!!」
魔物が切られるエフェクトが発生!
チャットボイスが開く。
「大丈夫かあ〜」
なんとも気の抜けた声がスピーカーから流れた。
画面には黒髪のイケメンアバターが、肩に剣を担いでみことを見ていた。
見知らぬ人から助けられたみことは少し警戒する。
写メで取り込み、自分をベースに作った為、ほぼ見た目はみことである。
違いは目の色だけ、魔族にすると目が金色になる。
最初は自分に似ている方が愛着がわくかな? と思い、キャラを作ったのだが……すぐに後悔した。
クエストを手伝ってくれた人や、アドバイスをしてくれた人はことごとく、みことに連絡先を聞いてくるのだ……
断るとキレる人もいる。
何度もこのゲームやめようと思ったが、ゲーム自体は楽しいのだ。
今回もまた……そう思うが、助けてもらったのだ。
お礼ぐらい言わないと……
「ありがとうございました」
お礼を言うとその人は
「おお! じゃあな」
と言ってスタスタと去っていく。
「え?」
初めてだった。
なんの見返りもなく今の人は助けてくれた!
思わず
「待って下さい!」
声をかけ呼び止めてしまった……。
「えっと、あの〜……すみません、ここの魔物今の私には強すぎて……出口まで連れて行ってもらえませんか?」
わ、私何言ってるの!!
その人は少し考えた後
「別にいいけど? じゃ戻ろうか」
またスタスタと戻りはじめる……
急いで追いかけて、折角だしと色々話しをしてみる事にする。
(私こんなに積極的にお話しする方だったっけ?)
自分にビックリしながら聞くと
名前はケンヤ、職業は戦士でずっとソロでプレイしてるみたい。
なんで? って聞いたらソロの方が気が楽らしい……
なんとなく気持ちわかってしまう……
後、実年齢を聞いて驚いた!
なんと49歳!!
ただ、なんとなくだが理解した。
ケンヤさんにしてみたら、多少見た目が良くてもただの子供だ、そりゃ口説くとかしないよね!
そんな話をしていると出口に近づいてくる。
ケンヤさんは最後に、効率よくレベル上げれるダンジョンを教えてくれて
「んじゃ!」
とダンジョンに消えていった。
それ以来ケンヤさんとは出会ってない。
そりゃそうよね、この何万ているキャラやNPCの中から、1人を見つけるなんて奇跡に近い。
ただついついケンヤの姿を探しながらプレイを続けるみこと。
そして今日も制服を着替える事もせず、ゲームに向かいレベルアップに励むのである。
数時間後
「あ〜あ! 結局レベル1しか上がんなかった……今日は疲れたしもう寝よ」
明日も学校だし……行きたくないな……と、ログアウトしようとした所……
「な、何? め、目眩が……」
そのまま意識が途切れた。
みことさん……49でも口説く人は居ると思うんで……気を付けましょう。




