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平凡な戦士職の成り上がり  作者: 司純


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異変

忙しくて投稿遅れました。

眠い目こすりながらなんで、色々おかしい箇所あるかもしれません……。


戦闘シーンは本当に難しいですね。


ブクマ、評価して下さった方々、本当に本当にありがとうございますm(_ _)m


 北の森でソフィアと遭遇した次の日、ケンヤ達は休みを取る事にした。


 トオルとサラは不満顔だったが、一斉間引き前からずっと2人は狩り続けている。


 そろそろ休養が必要だった。


 決してケンヤが休みたかった訳ではない! 決して……


 

 オリブの宿食事処


 ケンヤは朝食を取りながら、今後の事を考えていた。


 現状今のままでは、双子達のレベルは頭打ち、ゴブリンやオークではもうレベルは上がらない。


 大量に倒し続ければ上がって行くのだが、時間がかかり過ぎる。


 正直もう答えは出てた。

 

 "2人を連れて俺が無双する"


 もうそれしかないのだ……


 ただこの世界、ゲームと良く似てはいるが所々に違いを感じる。


 いきなり2人をダンジョンに連れて行くのは躊躇われるのだ。


 先に俺が入って調査しといた方が無難だな。


「なあシル、今日北の森のダンジョン行って見ようと思うんだけど、どう思う?」


 まだ眠そうにしていたシルが「ダンジョン」の一言ビクンっとなり


「ダンジョン! 行こ行こ! さあ行こう、とっとと行こう!」


 ……ノリノリです。


 その話しを聞いていたのか、ジータは心配そうに


「あんた達だけでダンジョンに入るのかい? ちょっと心配だねえ……」


 すると厨房からオリバが顔を出し


「心配し過ぎだろ、ケンヤは今話題の冒険者だぞ!」


 オリブちゃんはジータに


「ケンヤさんは、精霊を連れた戦士って二つ名があるんだって!!」


 オリブちゃん……恥ずかしいからそれ、忘れてくれないかしら……


「大丈夫ですよ、ヤバそうだったらすぐ逃げて帰りますから」


 シルもジータの肩に止まり


「ケンヤの事はあたしにまっかせて! てか、ケンヤの事だからダンジョンでも無双しちゃうと思うけどね! ケラケラ」


 こ、こら! シルさんや、要らない事言うんじゃありません!


 オリブちゃんはキラキラした目で俺を見上げ


「だ、ダンジョンで無双……! カッコイイ!!」


 シルが余計な事言うから……


 

 ジータはまだ心配そうにしていたが、シル、オリブ、オリバが説得し、渋々了承してくれました。


 これが過保護ってヤツか! 初体験でむず痒い……


「じゃあシル、ダンジョンに向かうぞ!」


「おう! レッツラゴー!!」


 オリバさんにお弁当を作ってもらい、街で保存食と水を補充、一路北の森奥にあるダンジョンを目指した。





 北の森ダンジョン入口


「ソフィア様、本当に我々だけでダンジョンに入るんですか?」


「あら、何か問題あるかしら? ここのダンジョンは何回か入った事あるわよ? 貴方とも昔入ったでしよう」


 そこにはソフィアとデイル2人の姿があった。


 デイルは言っても無駄だろうと思いつつも


「確かに何度も入ってるダンジョンですし、以前より我々のレベルも上がってはいますが……ただ、ダンジョンに入るならフルメンバーで挑まないと、いざと言う時にソフィア様を私だけではお守りできません」


 その言葉を聞いたソフィアは


「大袈裟ですこと! ここはそんなに強い魔物は居なかったはずです! 確か10階層のボスもミノタウロスでしたわね。貴方とわたくしで余裕ではなくて? Bランク冒険者のデイルさん?」


 デイルはそれでも食い下がる。


「確かにそうかもしれませんが、なんでまた急にダンジョンなんかに……」


 ソフィアは「フンっ!」とデイルを睨むと


「この剣を試してみたいのよ」


 腰の鞘からプラチナソードを抜きウットリと眺める。


「なら別にダンジョンでなくても、ゴブリンやオークでよいではございませんか!」


 そう、剣の斬れ味を試すだけなら、わざわざダンジョンに入る必要はない。


「いちいち煩いわね! ゴブリンやオークでは防御力低過ぎて、この剣の価値が測れないじゃないの! オーガを探すのも面倒です! もう私1人で入りますから、貴方はここで待っていなさい」


 そう言って1人ダンジョンに入ろうとする。


 デイルは溜息をつき、諦めてソフィアの後をついて行った。




 街を出たケンヤとシルは、北の森に入り真っ直ぐダンジョンを目指す。


 途中ゴブリンやオークを見つけたが無視、オーガだけ2体ほどデコピンで倒し魔石を回収した。


「オーガをデコピンで倒す戦士職! 笑っちゃうんですけど〜ケラケラ」


 シルが茶化してくるが無視します。はい


 2時間ほど森の中を歩き、ようやくダンジョンに到着。


「思ったより時間かかったな、ゴブリンやオーク相手してたら日暮れてたかも」


「だね〜、ってかケンヤここのダンジョン初めてだよね? あたし案内しようと思ってたのに着いちゃってるし! つまんない!!」


 ゲームで来たことあるなんて言えね〜


「ま、前にシルが大体の方角教えてくれたじゃん!」


 嘘です。


「え? そうだっけ?」


 シルが首を傾げておりまする。


「そうだよ、だから迷わずに来れたのはシルのおかげだ!」


「そっか! あたしのおかげか! あたしエライ!! ビシ」


 ……相変わらずシルさんちょろ過ぎる。


 

 さてダンジョンに潜りますかっ!


 確かゲームではこのダンジョン、地下1階層から3階層まではゴブリンとオーク、4階層から上位種のホブが混じり始め、5階層からはほぼホブになり、たまにオーガも出現する。


 6階層から9階層ではほほオーガで10階層にはオーガにオーガの上位種が混ざる。


 そして10階層最奥にはボス部屋がある。


「確かここのダンジョンのボスはミノタウロスだったよな?」


 シルに聞くと


「しらな〜い、あたしダンジョン入った事ないもん!」


 あら! シルの事だからてっきり興味本意で入った事はあるんだと思ってた。


 まっいいや! とりあえずダンジョンに突入!!




「おお! 流石ダンジョン、洞窟っぽいのにちゃんと視界が確保されてる!」


 松明とか光源何も用意して無かったからね〜

 

 こういう所ゲームと一緒なんだな!


「なんかね〜、入って真っ暗なのが普通の洞窟で、ちゃんと見えるのがダンジョンなんだって! 誰かが言ってたよ、誰が言ってたのかは忘れた〜」

 

 ふむ、なんにせよ有難い。


 なんて事を話しながら進んで行くと少し開けた場所に出る。


 すると魔物を発見!


 発見したけど……なんかめっちゃ居るんだけど。


 しかもあれ……


 姿形はゴブリン。だがその体格はゴブリンの2倍近くあり、ひ弱なゴブリンとは明らかに違う。


「ホブだ!」


 何故1回層からホブの大群がいるんだ?


 するとシルが


「ケンヤあれ!」


 シルが指さす方をよく確認すると、その中央に人がいる! ホブの大群に襲われているようだ。


 剣でホブの肉を切り裂く音、魔法の衝撃音、このホブの大群と戦っているのだ!


「シル助けるぞ!!」


「ラジャ!」


 ロングソードを抜きホブの大群の中に突っ込んだ。


 ケンヤは剣を振るいながらその中央に進む。


 剣を振るう度、一気に10数匹のホブが倒れ、ケンヤはその倒したホブを足で蹴り上げ道を作る。


 その作業が面倒臭くなったのか、ケンヤはなんと剣を鞘に収め、片手でホブの首を掴むと、そのまま左右に放り投げ始めた!


 放り投げられたホブは、地面に叩き付けられた衝撃で足や手を折り、運の悪い者は首を折って絶命しているものもいた。


 そうして中央まで到達すると……


「なんであんた達がここにいる!!」


 そこに居たのはソフィアとデイルだ。


 2人共怪我は無いようだが疲労が激しい。


 ケンヤは溜息をつき


「とりあえず数を減らすんで、あんた達は邪魔にならない様に防御に徹していてね」


 そう言ってロングソードをもう1本取り出し、左右両手に剣を持つ。


 先程までは、中央に居る人に被害が及ばない様、手加減していたがもう必要はない。


 (二刀流なんてゲームでもした事ないけど……クスっ)


 右手で思いっきり剣を振るい、そのままの勢いで左手の剣も振るう!


 すると剣の届く範囲だけではなく、その衝撃波で次々にホブが倒れて行く。


 (おお! 流石攻撃力525は伊達じゃないね! ケンヤ流衝撃波斬と名付けよう! ふ、双子達に影響された訳ではございませぬ! ビシ)


 ケンヤ流衝撃波斬? によって次々ホブは倒れ、数分後にはホブの死体の山が幾つも出来上がる。


「さてこれで最後ね!」


 最後のホブは


「ぐお〜!!」


 断末魔の声を叫び倒れていった。


 それを聞いたシルは


「具多〜だって! ケラケラ」


 シルさん空気読もうね……


 ソフィアとデイルは固まっている。


「そら! シルが変な事言うから2人共固まってるじゃん」


 ソフィアとデイルは我に返り


「「い、いや! あんたのせいだけど!!!」」


 た、助けたのに……酷い。


 するとシルが


「ねえねえケンヤ、最後の具多〜ってヤツこれロードだよ?」


 ん? ロード?


 胴体が分断された死体を確認すると、ホブよりさらに一回り体格が違うし色も黒っぽい。


「本当だ、ロードだね〜」


「「ロード!!!」」


 2人がまたハモる。仲良しさんだ


「このダンジョンって1階層からホブやロードが湧くの?」


 俺が訪ねると


「い、いえ、こんな事有り得ません! 何がどうなっているのか……1階層にホブどころかロードなんて」


 ソフィアはそう言って考え込む。


 ふむ、異常事態って事かな?


 そのソフィアの言葉を聞きデイルが


「ならこのロードの魔石早く取ったほうがいいですね、このまま放っておいたらダンジョンに飲み込まれてしまいます」


 おっとそうだった! ダンジョン内の魔物は倒した後、一定時間が経つとダンジョンに飲み込まれるって設定だったな。 魔素がどうのこうの……忘れた!


「じゃあロードとホブの魔石何個か取っておくか」


 3人で手分けし魔石を回収する。


 回収が終わるとソフィアが


「この件至急ギルドと本国に報告する必要があるわ。ケンヤさん、申し訳ないけどこのロードの魔石とホブの魔石、数個預からせて貰えないかしら? 証拠が必要です。」


 俺が別にいいよと応えると


「では私達は急ぎ街に戻ります。」


「あ! ちょっと待って! ホブはともかく、俺がロード倒したの内緒に出来ないかな? 色々面倒くさくなりそうなんで……」


 ソフィアとデイルは顔を見合わせた後溜息をつき


「分かったわ! ただ手柄を横取りする見たいでいい気しないわね……協力して倒したって事でどうかしら?」


 ん〜、それならまあ……


「了解! それでいいよ。俺も返り血でベタベタだし、一旦街に戻ろ。シルいいか?」


「ケンヤのすっごい所見れたし満足! グッ」


 ……


 

 俺達はダンジョンを後にする。



 

 この時、ケンヤはソフィアの口の軽さをまだ知らない……


 後々ソフィアと約束した事を後悔する事となるケンヤであった。

 


 

 




 

 

 




 


 















 


ケンヤ無双の巻でしたw


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